ISBN:457523544X 単行本 荻原 浩 双葉社 2006/03 ¥1,680
現在公開中の「明日の記憶」の映画化で、ぐっと知名度のあがった荻原さんの作品です。
彼の作風は色々あるけれど、この装丁をみたときに「オロロ畑〜」や「誘拐ラプソディ」のような人情コメディものだと思ったのですよ。
まるこの母のようなおばちゃんがエプロンや割烹着で狙撃銃もって台所から飛び出すような笑える作品だと。
でもこれが違う!このままハリウッドで映画化しても遜色ないクールな物語でした。
主人公は幼少の頃よりテキサスで暮らすクォーター。
そこで祖父、エドによりアメリカで自分の身を守る方法として、子供のころから銃の扱いや武器の作り方をおそわる。何度も物語に出てくるこの祖父とのエピソードが魅力的なのだ。
祖父エドはノルマンディの英雄スナイパー。娘と妻に先立たれ、田舎の広大な土地で銃の扱いを教える。脳内では勝手にクリントイーストウッドを配役。
耀子はまた狙撃銃を手にするとき、それは人間ならば、家族を持つものならば誰でも持つ悩みと葛藤なのだ。でも私さえ我慢することが出来たならば家族を守ることができる。
映画「ニキータ」でニキータがバスルームから狙撃するとき、その一枚外のドアから恋人がプロポーズする。そしてニキータが集中力を欠いて涙を流しながら銃を構える。
あのシーンを彷彿とさせる物語ですよ。本当に。
勿論、再び銃を取り出す理由がそんな家庭地味たことなのかよ!と笑う方もいるだろう。
でもさ、ニキータやロングキスグットナイトのように日常と人を殺める自分との境目に苦しむ女性の葛藤を描いた傑作だと思う。荻原作品では1,2を争う名作だった。
福田耀子は一見ふつうの主婦。ある時、「もう一度仕事をしてみないか」??25年ぶりのKからの電話。幼い頃米国に住む祖父の元で暮らした陽子は、祖父からあらゆることを教わった。射撃や格闘技、銃の組み立て・分解。そう、祖父の職業は「暗殺者」だったのだ。
現在公開中の「明日の記憶」の映画化で、ぐっと知名度のあがった荻原さんの作品です。
彼の作風は色々あるけれど、この装丁をみたときに「オロロ畑〜」や「誘拐ラプソディ」のような人情コメディものだと思ったのですよ。
まるこの母のようなおばちゃんがエプロンや割烹着で狙撃銃もって台所から飛び出すような笑える作品だと。
でもこれが違う!このままハリウッドで映画化しても遜色ないクールな物語でした。
主人公は幼少の頃よりテキサスで暮らすクォーター。
そこで祖父、エドによりアメリカで自分の身を守る方法として、子供のころから銃の扱いや武器の作り方をおそわる。何度も物語に出てくるこの祖父とのエピソードが魅力的なのだ。
祖父エドはノルマンディの英雄スナイパー。娘と妻に先立たれ、田舎の広大な土地で銃の扱いを教える。脳内では勝手にクリントイーストウッドを配役。
耀子はまた狙撃銃を手にするとき、それは人間ならば、家族を持つものならば誰でも持つ悩みと葛藤なのだ。でも私さえ我慢することが出来たならば家族を守ることができる。
映画「ニキータ」でニキータがバスルームから狙撃するとき、その一枚外のドアから恋人がプロポーズする。そしてニキータが集中力を欠いて涙を流しながら銃を構える。
あのシーンを彷彿とさせる物語ですよ。本当に。
勿論、再び銃を取り出す理由がそんな家庭地味たことなのかよ!と笑う方もいるだろう。
でもさ、ニキータやロングキスグットナイトのように日常と人を殺める自分との境目に苦しむ女性の葛藤を描いた傑作だと思う。荻原作品では1,2を争う名作だった。
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