ISBN:4408534668 単行本 垣根 涼介 実業之日本社 2004/12 ¥1,680

その瞬間、世界はすべて鮮やかになる。虚無と絶望が交差する日常から、人はいかに自己を解放できるか―狂気。吐息。切なさ。心の「フレーム」に喘ぎつづける男と女が疾走する新感覚アナーキークライム・フィクション。


久しぶりの小説って気がするなぁ。しかし一気読み。
やはり垣根さんの本ってのはグイグイ読者を引き込まる力がものすごい。

しかしやはりいつものことながら、男性は魅力たっぷりなんだけど如何せん女性がさぁ・・・薄汚いというかなんというかゴニョゴニョ。
ハードボイルド小説は男性に魅力があればいいのかもなんだけれど、もちょっと女子の登場人物にも共感してみたいなぁなんて思うのですよ。いつも垣根さんの本に出てくる女性は簡単に激しく乱れたセックスをしちゃうんだ。しかも陵辱とかそういう系統の男に痛ぶられる奴ね。

今回の主人公恭一は本当血が通っているのか?と疑いたくなるくらい冷静で悪い男なのだ。
しかも性質が悪いのが普通の社会での処世術をもっている悪い男。
いかに私が悪い男好きとはいえ、ここまで悪い男には怖くて近づけない。
近づけない・・・・うん。駄目だよ・・・こんなさぁー・・・・・

・・・読み進めていくうちになんだか何か大事に直面するたびに温度が下がるこの男。
顔色かえずに事件を裁いていくこの人・・・

あ・・・好きかも。(笑

私自身何かに直面したときに最初すごくオタオタしてしまって何も手につかなくなる。
だけど誰かに頼るのが嫌なので、どこかで自分を飲み込んで冷静になって現実を処理する。
仕事なんて多ければ多いほど、精度と処理速度速まるタイプです。私。追い詰められると本領発揮するタイプ。
しかしこれが災いして結構人に何かあると頼られることが多い。
男子にも女子にもね。
でも、本当は本心では私だって辛いときや悲しいときは自分でバリバリやんないで誰かに「ゴメンもう一人じゃ無理だから手伝って」って言いたいの。プライドが邪魔して絶対いえないんだけどさ。

だからこうやって無言でものすごい状況に冷静に対応して、サラリとこなしていく男性に憧れて仕方ないんだよね・・・

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