ジョージアの貧しい家庭に生まれたレイは、少年時代に緑内障で視力を失うが「施しは受けず、自分の足で立って生きなさい」という母の教えを胸に、17歳でシアトルのクラブでデビュー。盲目の天才と呼ばれ、レコード会社と契約。ゴスペルとR＆Bをミックスさせたソウルミュージックでスーパースターになる…。
私が知ってるレイは、大分歳を取っていて日本のアーティストとのコラボとか、CMに出演したりするミュージック界の大御所だ。
映画で見る彼の半生は波乱万丈なのだけど、アーティストという人種にしては、それほど驚くようなエピソードはない。
幼き頃に弟を事故で亡くし、病気で盲目になり、ミュージシャンとして成功する。
しかし結婚してなお、色々な女性を浮名を流し、人種差別による迫害に、ヘロイン中毒による逮捕。
すべてどこかで聞いたことがある。
だけど何故こんなに心に響く映画なのか・・・・。
この作品で去年の主演男優賞でオスカーをとったジェイミー・フォックスですが、さすがの演技。ピアノも歌も吹替えなし。
途中、彼がジェイミーであることをすっかり忘れ、レイのドキュメントを見ているような気分になり、ふと我に返った瞬間、「あ、これはジェイミーだった。」と本気でこの作品が「映画」であることを忘れそうになった。
私は洋楽には詳しいけれど、英語は堪能ではないので、今までレイの曲や声の美しさ、初期のソウルフルな曲のノリとかっこよさなど上っ面の部分で喜んでいた。
しかし、レイの歌詞には、瞬間の彼の魂が込められていることを、この映画で知った。私の大好きな「ヒット・ザ・ロード・ジャック」は彼の愛人が彼を見限るときに歌う曲。レジーナ・キングが憎いけど愛しいレイに向かって吐き捨てるように歌う。憎しみながら男に放つ魂の言葉。ただ「素敵な曲」としてインプットしていた自分が恥ずかしくなったよ。
今まで彼の十八番の「わが心のジョージア」は、メロディが美しくキャッチーすぎて、あまり好きじゃなかったのに鳥肌が立った。
南部で盲目の黒人が生きることがいかに難しいことか知り、そして彼が再び故郷に迎え入れられたとき胸が熱くなる。名作。
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Modern Sounds from Italy Vol.2
2006年3月30日 音楽 コメント (3)
私の大好きなイタリアジャズのレーベル、スキーマから廉価コンピが出ました。
これはなんといってもスキーマなので選曲にはずれがないということと、値段がわずか1300円！！
他の輸入盤に比べてもはるかに安い値段でスキーマのベストが聞けるとなれば買いですよ〜。
ROSALIA DE SOUZA、S-TONE INC、GERARDO FRISINAなど、スキーマを代表するアーティストが勢ぞろい。
どれも幕の内弁当みたいに、おいしいところを少しづついっぱいツマミ食いできる。
貧乏性の私にはたまらんです〜。
★試聴サイトはこちら
http://www.timewarpdis.com/catalogue/3951.php
