究極の恋愛小説という触れ込みです。
アタシは自分のことで精一杯なので他人の色恋なんぞ映画や本でも興味がないのですが、「絶対泣くから読んでみて!」と貸されてしまいました。

普通のOLが作家の山之辺塁と知り合い、破滅的な愛にのめり込んでいく。
と、同性愛の話なのですが、文体が読みやすく読者を引き込ませる力がものすごくある。そんなに男より女がいいなら一度試すか!?と思わずにはいられない文章力。(わかりやすいってのもある)

破滅的な愛こそ惹かれるものでダメンズな私ならば男女にあてはめて納得せざるをえない。飼いならせない野獣こそ自分だけ飼いならして自分のものにしたいのよね!独占力というか、ぶっちゃけると征服欲とか攻略欲みたいなのが沸くものです。
アタシ自身 自分の過去と重ね合わせて涙流したりして。(笑)
ま、結果的にストーリーでは泣けなかったわけです。

なぜならば作者の中山 可穂というひとが同性愛者だから。
未知の世界をこれほど濃密に描いたのならば(つまりストレートな人が)すごいなと感じるのだけれど所詮肉屋が肉の話を書いたのか、と思ってしまいます。
彼女の他の作品も読んでみたいのだけれど、その作品も小劇団と同性愛を書いたもの。
中山は元々小劇団の座付き作家だった。
素晴らしい文章なのだから自分の人生の切り売りじゃなくて彼女がまだ触れたことのない事柄に対してどう描くのか見てみたいのです。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索