大阪の貿易商社に勤務するOLが体験したウソのようなホントの話。等身大の中国の現在を描く爆笑ノンフィクション。大学卒業後、ほんの腰掛けのつもりで入社した大阪の貿易商社。ところが、商売の相手は中国だからさあ大変。開かない傘、色落ちするトレーナー、ジャムの中にはヤモリが一匹丸ごと混入し、ジャンパーはコチコチに固く、Tシャツには首が入らない。クレームの嵐の中、華僑の上司にシゴかれつつ、広大な大地を駆ずり回って中国と格闘したOLが、軽妙な文体で描く「とことん疲れる国」の現状報告。
ほんの10年くらい前の話だろうか?
酷い・・・・酷すぎるよ。この状況。
最近メイドインチャイナなど珍しくもないけれど、これだけ中国での仕事っぷりが酷いものだとは夢にも思わなかった。人件費が安いだけで到って日本人と同じよう仕事っぷりなのだと。
原材料の転売。
自然災害のせいにした納期遅れ。
ワッペンは全部さかさまに縫いつけられ、
プリントも乾かないうちに梱包するので、全部くっつき蛇腹状になる。
針が入っているのは普通のことで、時にはダウンジャケットに鋏が入れられていることもあるという。
きちんと日本で検品して売りに出せるのは1/10ほど。
それでも中国で生産したほうがはるかに安いし、生産業者は馬鹿儲けできるらしい。
本来ならば面白おかしく書いてある中国貿易とのドタバタ話なのだが私に笑えなかった。日本の「普通」は通じない。
この本は何年か前に小林聡美主演でビデオ映画にもなっているらしい。
なるほど、彼女ならばドタバタしつつ中国人とはりあうOLはハマリ役。
今ではすっかり大物にもなってしまった渡辺謙は誰の役なのだろう??
http://home.att.ne.jp/apple/tamaco/Jiyugaoka/990205Tenamonya.htm
彼女の文体は起承転結の「転」から書いて興味を引き、「起」から説明していく。
この時系列のズレが非常に私のテンポに合わなかった。
人それぞれ好みでしょうが、なんとなーくこの人にはきちんと頭から最後までの時系列を崩さず書いて欲しかったなぁと・・・
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