私に最高の死をください。彼の手から与えられる唯一の幸せを私にください。芥川賞受賞第一作。
なぁんか若者独特の悶々とした憂鬱感みたいなものが多くて、初盤「あぁ、わけーなー。若さゆえ苦しそうだなぁ」と感じていたのですが、だんだんとその世界にのめり込む。
読んでいたとき 私は非常にちっぽけな脳味噌で久々に堂々巡りをしており、悶々欝欝とした感情だったため見事にシンクロしてしまった。この悶々とした感じは若い頃一度は味わう焦燥感なのだろうけどね、こうやって活字にされてしまうとその辛さを思い出してしまう。喉元が詰まってうまく息が出来ない感じ。
大好きな相手に
『もっと私をみて!もっともっと私に興味をもって!あぁ。できるならいっそ殺して!』
そう願望する気持ちはわからなくもない。
やはり人は全部を独占できないから、誰かのモノになったりなりたければ殺しあうしかない。
物騒なんだけど酷く納得しちゃったのです。きっとこれを読んでる頃の私はすごく精神的にやばかったんだろうと思う。
でもさ。やっぱりペドフェリアや獣姦などに嫌悪感を持つくらいに、まだ私が残っていたよ。
大人になったね。私もさ。
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