僕たちの戦争

2005年3月24日 読書
ISBN:4575235016 単行本 荻原 浩 双葉社 2004/08 ¥1,995

根拠なしポジティブのフリーターと、バリバリの特攻隊員が、時空を超えて入れ替わり…!? コミックノベルの第一人者が放つ、愛と青春のタイムスリップ・ウォー。2003~04年『小説推理』連載に加筆訂正し単行本化。


お。これで読書レビュー100冊目ですね。
本当は昔のものを読み返したり、雑誌なり、これ以外にも読んでるのですが、とにかくレビュー100冊目。
100冊目にもう興奮するほど面白い作品に出会った!

先日、感想を書いたのだけど、考えがまとまらないの。
これとあれと あれと これと!みたいに片っ端から書いて読み直してみたら陳腐で陳腐でアップする勇気なくしました。

タイムトラベルものが大好きな私が久々に出会えてよかったと思えるこの一冊。
今年はこれ以上の本に正直出会える気がしないなぁ・・・
タイムトラベルと同時に「転校生」のような体の入れ替わり。
いかにも現代らしいチャラチャラした若者が敗色色濃い昭和19年の軍隊で味わう辛さ。
戦中教育を受けてきた優等少年兵が味わう色彩の洪水、現代の怠惰な日本で味わう辛さ。
どちらも切なくて悲しい。
そして絶対に相容れないと思われた、その時代で生き抜こうとする人の精神力。
笑い。涙。いろいろな感情が溢れるのだよ・・・

今井雅之の「WINDS OF GOD」もそうだったけれど、戦後もう半世紀を超え、
その恐ろしさ、そして悲しさを忘れては決していけないと思った。

ラストシーンは昔、読んだことのある戯曲「還魂記」のようだった。
薄気味悪かった装丁も読み終わってから見ると、悲しく思える・・・

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