グランド・フィナーレ
2005年8月25日 読書
ISBN:4062127938 単行本 阿部 和重 講談社 2005/02/01 ¥1,470
あー受賞直後に予約してから随分待っちゃった・・・・
当然として幼児愛好者への嫌悪感っていうのは勿論あるのだけど、なんだろう?文体が好きだからなのか、少しその感情がぼやかされてしまった。ロリコンがこっぴどく酷い目に会う話ならばすっきりするのだろうけど、今回ばかりはこのモヤッとした感情を上手に説明できそうもない。
どうしようもない男に対して意外に殺意とか嫌悪感とかそれほど覚えない。
「アッシュベイビー」のときは(あれはペドだったけど)ひたすら嫌悪感で「誰かその子供をお願いだから救ってあげて」って気分になった。勿論小説上の話であるけれど、こういうことが文章でこの世に存在することさえも許せない感情があってムカムカしたのよね。
あぁ、でも、どういう感情でも人の心にこれだけ何かを残せる本「アッシュベイビー」はすごいなぁと。
昔、芝居で悪者をやったときに演出家にいわれた。
「今のお前は悪い人を演じよう、怖い顔をしようとしている。本当の悪い奴は自分の思いや行動に信念があるから怖くなろうなんて思っていないのだ」と。
結局私はその意味がわからないまま舞台を終えてしまい、その意味がわかったのは大分後だったのだけれど。
純粋犯というのか?罪を犯していることの理解できない人。
己のポリシーを頑なに遂行してるだけだから、相手に対して怖くなろうだとか思わない。
でもその相手からすれば望んでいることと、相手がしてくることに開きがあるので抵抗する。
「自分の信じてることこそ 相手が望んでいること」
そんな認知のズレを恐怖に思った。
自分がグローバルスタンダードだとは決して思わないんだけどさ。どこで生じるんだろうね。純粋な狂気って。
終わり、それとも始まり……神町を巡る物語。
「グランドフィナーレ」という名の終わりの始まり。
毎日出版文化賞、伊藤整賞W受賞作「シンセミア」に続く、
二人の少女と一人の男を巡る新たなる神町の物語。
第132回芥川賞受賞作。
あー受賞直後に予約してから随分待っちゃった・・・・
当然として幼児愛好者への嫌悪感っていうのは勿論あるのだけど、なんだろう?文体が好きだからなのか、少しその感情がぼやかされてしまった。ロリコンがこっぴどく酷い目に会う話ならばすっきりするのだろうけど、今回ばかりはこのモヤッとした感情を上手に説明できそうもない。
どうしようもない男に対して意外に殺意とか嫌悪感とかそれほど覚えない。
「アッシュベイビー」のときは(あれはペドだったけど)ひたすら嫌悪感で「誰かその子供をお願いだから救ってあげて」って気分になった。勿論小説上の話であるけれど、こういうことが文章でこの世に存在することさえも許せない感情があってムカムカしたのよね。
あぁ、でも、どういう感情でも人の心にこれだけ何かを残せる本「アッシュベイビー」はすごいなぁと。
昔、芝居で悪者をやったときに演出家にいわれた。
「今のお前は悪い人を演じよう、怖い顔をしようとしている。本当の悪い奴は自分の思いや行動に信念があるから怖くなろうなんて思っていないのだ」と。
結局私はその意味がわからないまま舞台を終えてしまい、その意味がわかったのは大分後だったのだけれど。
純粋犯というのか?罪を犯していることの理解できない人。
己のポリシーを頑なに遂行してるだけだから、相手に対して怖くなろうだとか思わない。
でもその相手からすれば望んでいることと、相手がしてくることに開きがあるので抵抗する。
「自分の信じてることこそ 相手が望んでいること」
そんな認知のズレを恐怖に思った。
自分がグローバルスタンダードだとは決して思わないんだけどさ。どこで生じるんだろうね。純粋な狂気って。
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