邪魔

2006年2月22日 読書
ISBN:4062097966 単行本 奥田 英朗 講談社 2001/04 ¥1,995

始まりは、小さな放火事件に過ぎなかった。似たような人々が肩を寄せ合って暮らす都下の町。手に入れたささやかな幸福を守るためなら、どんなことだってやる-。現実逃避の執念が暴走するクライムノベル。


読む前にパラパラとめくったところ、登場人物に自分とツレの本名と同じものがある。
こりゃこりゃ感情移入しやすいし、二人の素敵な恋愛ストーリーならばツレも喜ぶだろうと思って読みましたがね。
私はレジでパートをする主婦、しかも後に霊感商法みたいなのに引っ掛かってるし・・・
ツレはデブで坊主で、高校中退で親父狩りとかしてる、どうしようもないガキだしね。
テンション下がりました。極めて私的に。

どこにでもいる人たちのショッパイ生活風景がリアリティをかもしだしている。
ひとつの事件をめぐった群像模様が執拗に描かれていて、ひとりの人間がひとつの気持ちにいきつくまでには、こういうプロセスの感情があるということが生々しい。
それは決して絵空事ではなくて、毎日自分が抱えてる想いの延長線上の話だからだ。
ひとつの犯罪を絡めて、周囲の人間が破滅していく様。だけれどその犯罪が派手じゃないのが、またジワジワきて嫌だ。

私は最近理由もなく、めっぽう生活に疲れていて、現実から目をそらしたい。
だけど、使命として、ドラマとか本とかリアリティの溢れる静かな作品で己の心を傷つけることによって、今まで自分が傷つけた人への罪滅ぼしをしなければいけない気がしている。
いつも最後まで見るつもりが、あまりにも辛くなり途中で電源を切り、ページを閉じる。
あーでも見届けなければいけないんだよな。カルマみたいなもんだし。

人に優しくして、自分に厳しくしなければと毎日悶々と考えていたら、昨夜友人(しかし現実に存在しない人物だが)の悪口をいい、おとしいれ、とにかく苛め抜く夢をみた。

とにかく本日は気分が悪い。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索