ISBN:4893093762 単行本 おおた うに ブロンズ新社 2005/12 ¥1,575

帯結び・百変化、メイク法、恋のアプローチ…。おきゃん娘も恋とオシャレが大好きだった! 江戸のファッション・美容・暮らし方がおしえてくれる「粋な女」のスピリット!


amazonの紹介にはまるでおおたうにの本のように書かれてますが、おおたうには挿絵のみで、実際はフリーライター江藤千文さんの本です。江戸の風俗をキャッチーで分かりやすく魅力的に書かれております。
なんだか明治までの女性は、毎日を耐え忍び、男性の3歩後を歩く。そんな地味な印象がありますが、そういう風潮や今よりずっと自由の制限された生活の中でいかに毎日を楽しんでいたのか。今の時代と同じように、女性はファッションやお化粧、恋愛を勿論楽しんできていて、その現代の生活との比較が面白かった。

きちんとした研究者からみると、この本は珍本として否定されている。
なんといっても「おおたうに」のイラストの評判が悪くて、「江戸の風俗」という、きちんとした学問に、こんな現代風の奇抜な絵を載せるなんてなんたることか?と、苦々しい評判だ。
江戸の華やかな元禄文化はとても素晴らしい。でも私たちは、政治の流れや重大事件を勉強するのみで文化史というのは本当片手間だった。その片手間の中でも重要文化財になるような仏像や建築物を学ぶのみで「江戸時代の女性でどんな髪型や化粧が流行していたか」なんて誰も教えてくれなかった。

これは、そんな無知な我々若者が江戸文化に興味を持つ入り口になる本だと思う。
大学教授たちも堅いこと言わず、後世に「学問を学ぶ面白さ」を伝えるためにも、この本に目をつぶっていただきたい。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索