ISBN:4334784097 文庫 益田 ミリ 光文社 2006/03/07 ¥560
益田ミリさんは恋愛もわらかしも、どっちもいける珍しい作家だと思う。ダヴィンチの恋愛エッセイにいつもドキドキしつつ同意して、こういう作品にも共感が出来る。
女湯!!ということで色めきたつ人もいるだろうがまったくエロネタはなく、思い出話や女湯での暗黙のマナーやルール。
そしてフルーツ牛乳や古いマッサージ機などについてのお話。
私は生まれたときから、家に風呂があったので子供の頃の銭湯体験があまりない。彼女と思い出を共有できないところは寂しいところである。
しかし、私がまだ5つくらいの頃、父と下町の銭湯にいき、湯船から洗い場の人を眺めていると、背中に立派な昇り龍の入ったオジサンがいた。オジサンがおもむろに体を洗い始め、背中をナイロンタオルでゴシゴシと擦ると、背中の絵がどんどん落ちて青い泡と青い水が遠くの排水溝まで流れていく。おおー。かっこいー。龍がどんどん落ちてる〜。
あれはきっと「怖いおじさんが背中にほどこすお化粧のようなもの」なんだなと思いこみ、大分大人になるまで「刺青=洗ったら落ちるもの」とインプットした。その後、何回か男湯に入ることがあり同じように背中に絵を描いた人と出会った時も、「あ!あんなにゴシゴシ洗ったら落ちちゃうよね!落ちないの?ねぇ、大丈夫かな!?」と大声で叔父にいい、慌てた叔父に口を塞がれた。(勿論、後にあった方たちは絵柄が落ちることはなかった)
あるとき何かの拍子に、刺青が己の体に掘り込んだもので、風呂で洗ったくらいでは落ちないことをしり、はて、あの時見たものはなんだったのだろう?と未だ思うのだ。近所で任侠もののロケでもやっていたんでしょうか?
「家にお風呂があったらいいのになぁ。いつもそう思っていたけれど、お風呂がなかったからこそ見えた世界もあった、と今では思う」(「あとがき」より)。女湯のおばちゃんの「もったいない魂」って何?「ええお湯」は一体どんなお湯?前途多難なワキ毛問題とは?好評既刊『お母さんという女』に続く、しみじみイラストエッセイ第2弾。
益田ミリさんは恋愛もわらかしも、どっちもいける珍しい作家だと思う。ダヴィンチの恋愛エッセイにいつもドキドキしつつ同意して、こういう作品にも共感が出来る。
女湯!!ということで色めきたつ人もいるだろうがまったくエロネタはなく、思い出話や女湯での暗黙のマナーやルール。
そしてフルーツ牛乳や古いマッサージ機などについてのお話。
私は生まれたときから、家に風呂があったので子供の頃の銭湯体験があまりない。彼女と思い出を共有できないところは寂しいところである。
しかし、私がまだ5つくらいの頃、父と下町の銭湯にいき、湯船から洗い場の人を眺めていると、背中に立派な昇り龍の入ったオジサンがいた。オジサンがおもむろに体を洗い始め、背中をナイロンタオルでゴシゴシと擦ると、背中の絵がどんどん落ちて青い泡と青い水が遠くの排水溝まで流れていく。おおー。かっこいー。龍がどんどん落ちてる〜。
あれはきっと「怖いおじさんが背中にほどこすお化粧のようなもの」なんだなと思いこみ、大分大人になるまで「刺青=洗ったら落ちるもの」とインプットした。その後、何回か男湯に入ることがあり同じように背中に絵を描いた人と出会った時も、「あ!あんなにゴシゴシ洗ったら落ちちゃうよね!落ちないの?ねぇ、大丈夫かな!?」と大声で叔父にいい、慌てた叔父に口を塞がれた。(勿論、後にあった方たちは絵柄が落ちることはなかった)
あるとき何かの拍子に、刺青が己の体に掘り込んだもので、風呂で洗ったくらいでは落ちないことをしり、はて、あの時見たものはなんだったのだろう?と未だ思うのだ。近所で任侠もののロケでもやっていたんでしょうか?
コメント