DVD 東宝 2005/10/28 ¥3,990
美しい妻と娘との生活にちょっとギクシャクしたものを感じていた中年男性が、通勤途中の電車から見えたダンススクールの窓辺に佇む美しい女性にひかれ、スクールの門を叩く。そして踊ることの楽しさに目覚めた彼の退屈な日々はイキイキと変化していき…。

*リメイクなのでネタばれもなにもないと思いますが、結末をしりたくないわよって方は注意。
社交ダンスなんぞ欧米の文化を不恰好な日本人がやるから滑稽でクスクスくるのに、アメリカ人がやってどうする!
しかもジェニロペ!!タンゴを教えてる姿は草刈民代のストイックな美しさとは真逆でいつリチャード・ギアを頭から食ってしまうんじゃないかとヒヤヒヤしてしまう獣の目をしていたよ〜。

日本とアメリカ文化が相違するので少々アメリカで面白さがどこまで通じるのかがわからないが、日本人で経理担当、しかも毎日の通勤で疲れ果ててる、ごく普通のサラリーマンであるお父さん。それがかたや、ショッパイ仕事ばかりしているとはいえ弁護士、なのに何故か電車通勤しているリチャード・ギア。
細かいところはわからないですが、アメリカでは日本に比べてもっと下の生活をしている人じゃないと毎日電車通勤なんぞしないのではないのか?
主人公が序盤奥さんに「娘が君ににて綺麗になってきたので僕は不安だよ」というようなニュアンスの言葉を囁く。
こういう言葉をさらりと発することの出来る人種、人間が社交ダンスをやることを「恥」と感じることに違和感がある。
何故こういう台詞を入れたのかな?後半の夫婦愛に到るために伏線?

全体的な雰囲気は原作のイメージを伝えたかったのだけど、どうやっても「美しいアメリカ人の映画」なので、バランスの悪い映画に仕上がってしまったような気がする。
日本版はラスト、広いダンスホールで二人でスポットを浴びながら優雅にダンスをする。
このシーンがすごく美しくて、それまで「日本人が社交ダンスをすることは不恰好でかっこ悪いこと」という感覚がこの瞬間観客から見事に失せる。
それなのにさー、このダンスシーンはどんちゃん騒ぎの宴会の中、みんなの輪の中でのダンスなんだよねぇ。
これが美しくない。酔っ払ってチークダンス踊る温泉街のおばちゃんおじちゃんのノリにみえるんだよなぁ・・・
私の想像ですが、禁欲とかプラトニックが美しいって感覚の強い私たちはこのラストに満足するけれど、アメリカ人はこれを見るとジェニファー・ロペスと主人公が結ばれずに終わることに消化不良の気持ちを抱く人も少なくないんじゃないかなぁ・・・。

作品としては割りと気に入ったのですが、日本映画が海外でどういう捉え方をされるかが最後まで不安になり気が気じゃなかった。

コメント

nophoto
DB
2006年10月31日15:00

あー、これはですね、主人公同士が結ばれないという結末である以上、あの種のパーティの場に奥さんを連れて行かないというのは、アメリカではあり得ないことになるんですね。そうじゃないと、ジェニロペと踊ることも許されない。でも、何人か周囲のアメリカ人に聞いてみたら、皆日本版の方が良かったと言ってました。(日本版もアメリカでかなりヒットしました。)

キリカ
キリカ
2006年10月31日23:42

なるほど。この映画はアメリカ文化のことをわからないと少々??なところがありますよねぇ。
プラトニックでストイックな恋愛模様ってもしかしたら欧米人には受け入れられないものなのかなぁと寂しく思っておりましたが日本版を愛してくれる方がいてちょっと感動です!

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