DVD バンダイビジュアル 2006/01/27 ¥5,250
夏休み。
 川原でキャンプをしているのは、全国から集まってきた七組の親子たち。楽しいハズの親子キャンプなのに、七人のこどもたちはみな浮かない顔をしている。親たちがいつもと違って、妙にやさしくて、「いい親子」を演じようとしているからだ。
 やがて指導員風の男が、親だけを集めて説明会を開いた。その内容には、このキャンプが秘める、とんでもない理由があった・・・。

随分何度も撮っているイメージでしたが、これがダンカンの初監督作品だそうです。

「生きない」は、当時、荒唐無稽だと思っていた集団自殺の物語ですが、作品以後ネットでの集団自殺が次々を取り上げられ、笑い事ではなくなってきました。
今回のテーマも児童虐待と臓器売買。外国では既に珍しくない子供の臓器売買ビジネスがとうとう日本にも牙を剥いた話です。それも実に淡々と。
常日頃、子供を邪魔に思っていたり、借金苦などから子供の臓器を大金と引き換えにしようとする父母。
この「自分勝手な大人」が憎憎しげに描かれている。笑いどころが微妙で、多分これからの日本にはこういうビジネスは暗躍、もしかしたらもうしているのかもしれないなと背筋がぞっとするわけです。

大人たちが他の子供を陥れて自分の分け前を増やそうとするところなど、ブラックコメディ要素がたっぷりで非常によく出来ていたとは思うのですが、ラストが非常に腑に落ちない。
ストーリー展開の途中でラストシーンは安易に想像できるものだし、ハッピーエンドなのかどうなのか判定が曖昧で、(そう観客に思わせる意図なのかもしれないけれど)これでいいのか?
ラストの歌がまたシニカルでなんとなく誤魔化されてしまった感はあるが、この作品、非常にお勧めです。

タイトルはもじっているだけで「七人の侍」には何のオマージュもない作品だと思いますので、そこら辺を期待しないように注意。

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