真夜中のマーチ

2006年8月6日 読書
ISBN:4087746666 単行本 奥田 英朗 集英社 2003/10 ¥1,575
青年実業家気取りのパーティー屋ヨコケン。むっつりすけべの一流商社マン、ミタゾウ。高飛車で強がりのモデル、クロチェ。ひょんなことから10億円強奪の計画に乗ることになった3人だが……。

奥田さんの「最悪」「邪魔」との流れで読むと重厚感のなさにちょっと肩透かしを食らうけれど、「インザプール」などのノリでいけば十分に楽しめる物語だと思います。
ま、正直にいえば垣根さんのクライムサスペンスの隙のなさに慣れてしまうと、この登場人物の浅はかさとか緩さに呆れ果てます。
10億円狙うにしては計画が安易で行き当たりばったりなので、みてるほうが別の意味でハラハラさせられます。
ちなみにいうと垣根さんの書く犯罪というのは本当に計算しつくされたものなのに、どこかほんの少しだけ狂いが生じてそこから転がり落ちるように計画が狂っていくハラハラさが面白い。
でもこれは犯罪の緻密さというより主人公たちのキャラや可愛らしさを求める作品だと思うしね。
非常にキャラがたっていて映像向けだと思います。柴崎コウあたりで気の強いお嬢様モデルのクロチェやってくれませんかね?胡散臭いイベント会社経営の女好きヨコケンは速水もこみちで。

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