ISBN:4062128756 単行本 新津 きよみ 講談社 2005/06 ¥1,575
身ごもった殺人者との共同生活。囚われの身は彼女、それとも私?
私は、なぜ匿うのだろう。殺人者と自分とはどこが違うのだろう。心を共振させながら、新たな生命を育んでいく。
30代女性の“心の変容”を描いた書下ろし長編小説


スパイラルエイジというのは30代後半、老化により女性の体調が変化する年頃の頃をいう。例えば中年太りだったり、不定愁訴が多くなったりと無茶ができなくなる時期のことだ。

そんな年代の何人かの女性を主人公にした小説なのだが、とにかくキーワードが耳が痛いというか、目を背けたい現実だらけなのが読んでて疲れる。不倫、妊娠、介護、旦那の浮気、義母の認知症、そんなショッパイ事柄と殺人事件を絡めた女性の心理を非常に細かく書いていて、読んでいてとても理解できるし同情もできる。できるんだけど、何せ登場人物たちの置かれてる状況がとにかく切羽詰っていて苦しくなる。
物語は殺人を犯した昔の友人が妊娠をしてるのが発覚し、家に匿う。
心理描写は秀逸だが、肝心の物語の核となる事件に関しては闇のままなのが少々苛立つ。

まぁ、新津さんはこういう40代さしかかりくらいの女性の緻密な心理を描写して読者をブルーにさせるのが非常に上手なんだと2冊目で理解しました。
10代、20代ならば物語を楽しむか遠い世界の事柄として見えるかもしれないけれど30代以上の背水の陣の方々には結構きますよ。色んな意味で。

コメント

てる
てる
2006年8月9日0:08

大丈夫か?ネロ。
つーかパトラッシュは誰?

キリカ
キリカ
2006年8月10日0:13

わからない(笑

全身強打したかのように先日は疲れてました、
もちっとレビューまってくださいー

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