下北サンデーズ

2006年9月15日 読書
ISBN:4344012062 単行本 石田 衣良 幻冬舎 2006/07 ¥1,575

春から大学生になる里中ゆいかは、芝居のおもしろさを生まれて初めて教えてくれた劇団「下北サンデーズ」に入るのが夢で…。演劇の街・下北沢を舞台に贈る、弱小劇団奮闘グラフィティ! 『パピルス』連載を単行本化。


私の中では大絶賛のドラマ「下北サンデーズ」の原作。
先週に打ち切りで終了いたしました(涙
周囲に聞いてみれば、絶賛していたのは90年代の小劇場ブームに乗った人か元劇団員。
そうなんです。これはドラマのストーリー云々を楽しむ作品ではなく端々に出てくるチョイ役や小劇場でしか通じない固有名詞をパロったギャグに笑う作品で、それらがわからない人にはどんなに面白さを伝えてもわからなかった模様で私だけが毎週出てくるケラに腹を抱えて笑っていました。だってゆいかの友人が野田君と三谷君ですよ?

こちらの原作あっというまに読み終えてしまったけれど、ドラマの魅力も原作にはないし、小劇場界の共通語も正直ビミョー・・・。
同じ世界をもっとえぐく描いた「劇場コモンセンス」のほうが秀逸でした。(ま、そちらの作者の前田さんは小劇場の人ですしね)
なんといっても小説はドラマよりも爽やかにサンデーズを描きすぎていて、エピソードは絶対絶命なものが多いのだけれど、サラっとしすぎ?
読み終えた後に残らないんですよね。もったいないくらい。
もっとね。この世界はディープなんですよ。覚醒剤みたいな足抜け出来ない世界なんですよ。ここらへんって。

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