陰日向に咲く

2006年9月25日 読書
ISBN:4344011023 単行本 劇団ひとり 幻冬舎 2006/01 ¥1,470
お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。


超有名になりましたこの本、劇団ひとりの処女作。
評判がとてもよいので読んでみました。彼が以前テレビでインタビューされていたとき読書をほとんどしていないと言っておりましたが、それは嘘でしょう?でなければ、今有名作家がこぞって書いている手法、短編同士が微妙にリンクする連作短編集書かないでしょう。彼が素でこれを書いたならば本当に天才かもしれない。ビギナーズラックなのか?

以前紹介した「ララピポ」が底辺を這いずる人の連作短編集なら、こちらはちょい駄目人間の連作短編。いや。ちょいじゃないかな?アイドルに給料全部投資して貧乏生活してみたり、家族と仕事が立派にありながらホームレスに身を投じたり駄目人間たちですね。そんな彼らがほんの少しづつリンクしいている世界。まさに陰日向に咲く人々の話なのです。

あっというまに読んでしまうけれど読書家でも中々楽しめ、活字が苦手という方にもお勧めの万人に進められる本だと思います。
彼の才能は次回作を読んでから判断したいと思いますが、ひな壇をにぎわすキワモノ芸人というよりは文学に邁進したほうが、彼の人間描写力を生かせる気がします。
アジアのスター顔で私は彼のことが生理的に駄目だったのですが、ちょっと見直しましたよ。うん。

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