ISBN:4794215029 単行本 斉藤 寅 草思社 ¥1,470
2000年12月30日深夜に発生した世田谷一家殺害事件。いったい誰が、何の目的であの残虐な事件を引き起こしたのか? 発生以来事件を追い続けた著者が、決定的証拠をもとに実行犯を特定した衝撃の一冊。

最大の未解決事件として今だ時々話題になる6年前の一家殺害事件、その謎を解き明かした本。
という触れ込みです。事件に関しては下記のwikiを見ていただければ詳細がお分かりになると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%94%B0%E8%B0%B7%E4%B8%80%E5%AE%B6%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6

えーと・・・ネタばれといいますか、これからこの本を読もうと思われる方で、内容しりたくないというかたはページ閉じてしまってください。

今回のこの本で書かれているのは実際公にされていない事実として、外国人の留学生を犯罪ごとに離合集散させたクリミナルグループというものに注目し、この事件の犯人と指紋も一致し、仲間からの証言もとれた。ということを書かれている。
しかしこの本の出された後、警視庁がこの本に向けて異例の記者発表。
「世田谷一家殺人事件本に警視庁がコメント」
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20060719-63062.html

警視庁の発表によれば、この本には事件と相違してる点が多く事実と根本的に異なると発表。
私の素直な感想をいえば、多くの中からいい情報だけをピックアップして書いているのであろうが、外国人犯行グループが金のために離合集散を繰り返すクリミナルグループというものを結成し、危機管理の認識の甘い日本で残酷な事件を繰り返しているという点は同意するけれど、そのクリミナルグループがインターネットで連絡を密に取り合って、計画を練っているとは考え難いのだ。そこらへんがなんというか・・・ネットを知らないオッサンのネット妄想のように感じる。実際ネットで出来ることと出来ないことははっきりしているし、ネットは必ず足や形跡は残りやすいので、大雑把なやり口で犯罪を行う彼らには向かない気もする。それに、それほどまで計画性で、神経質な行動をするわりには文中ペらペラと仲間や事の詳細を語る訳知り顔が出てくるのも信憑性にかける気がする。

警視庁の異例のコメントも先に情報をリークされ負け惜しみのような気もしないこともないですが、多分にこの事件の犯人は色々な情報をみると外国人犯罪グループの犯行であるように思う。
しかしこの本のすべてが真実というのも、違う気もするので一つの情報として見るのが正しい読み方であります。

コメント

nophoto
のーぺー
2006年10月19日10:16

これは面白い読み物として捉えないと火傷するです。

nophoto
ТОУО
2006年10月19日21:55

特定!?
実は自分も当時、近くに住んでいたことから会社まで刑事がきて取り調べを受けました。もちろん真っ白。親族の無念を思うと、、この衝撃の特定という文句には反応してしまった。

キリカ
キリカ
2006年10月19日23:24

のぺ>
こんな解釈の仕方を私はしたのですがよろしいっすかね?
どうにも信憑性にかけるネタのリークが多かったので話半分として捉えました。

トヨさま>
帯には特定と書かれてますし、中身を全部信じてしまえばほぼ逮捕間近と考えてもいい内容だと思います。
しかしレビューにも書いたように、どうにも情報が怪しい。
確かに役人体質なのは問題視されていますが、警察の管轄問題や不備だとしても本中の証拠が本当ならばもう逮捕されていても可笑しくない。そう考えると話半分に読むのが本来だと思います。
しかし、この事件の残虐性を考えると是非警察の威信にかけても事件を解決してほしいですよね。

nophoto
のーぺー
2006年10月20日10:21

そうそう。そんな感じよね。
この事件は、遺留品の公開とかで本庁の1課が勇み足踏んじゃってるだけに、現状では不用意にかき混ぜて欲しくない、ってことで異例のコメントに至ってるようなのよ。

犯人像については、まぁ、そのうち。

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