毎日バスに乗ってハイスクールに通うナポレオンは、ルックスもライフスタイルも、そして家族構成までも超がつくほどのオタク・ワールドの住人。30を過ぎて無職＆チャット恋愛中毒の兄と、かつての栄光の日々を振り返ってばかりの叔父さんは怪し気なビジネスを行っている。友人は勝算ゼロなのに生徒会長に立候補を企むペドロだけ。
そんな彼らにもダンスパーティの季節がやってきた。パーティまでにパートナーを探さなければならない。超オタク青年ナポレオンはスィートな彼女をGETできるのか!?
この低予算映画は本国で数館の上映からはじまりジワジワと人気が出はじめ、最後はものすごい公開館になったというサクセスストーリーを辿ったB級映画です。
そのあとも人気は続き、彼の着ているTシャツを着るもの、彼のアイコンやGIFアニメをたくさんネットでもみかけます。
しかしこちら日本では、「電車男」の人気にあやかろうとしたのか、バスなんか大して関係ないし、原題の「ナポレオン・ダイナマイト」というキュートなネーミングがあるにも関わらず「バス男」とかいう最悪な名前をつけられ珍品扱いになり惨憺たる状況です。トホホ。
この映画は今までのアメリカのコメディのような、攻めの笑いではなく、サタデーナイトのように面白い動きをするわけでもない。えーと例えるならば邦画の「タナカヒロシのすべて」に近い、一生懸命生きてるけれど、恰好悪くてちょっと変で気のよい主人公の間にクスクスっとくる映画だと思います。
なのでスティーブ・マーチンとかオースティンとか典型的な今までの笑いを求めると少々違ってくると思います。
もーほんと口半開きのこの主人公がダサ恰好悪い！
ハッピー手話の会とかいうわけわからんクラブに入ってるし、勿論彼女もいなければ友達もいるんだか怪しい。毎日ゴム紐を括りつけたボールをぶっ叩いてストレスを解消しながら遊んでいるわ、見栄の為のあちこちに嘘ついて回るわ。さっぱりなダメダメな主人公なんです。
家族はもっと駄目なやつで学校でもパッとしない笑いもの。そのいつもいつも行動が裏目に出てしまう彼がヒョンなところからちょっと学校で見直してもらえる話。ただそれだけ。
クスクスっと楽しみたい方はどうぞ。
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