DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007/06/02 ¥3,990
田舎町アリゾナに住む9歳のオリーブ。なんともブサイクでおデブちゃんな彼女が、全米美少女コンテストでひょんなことから地区代表に選ばれた。オリーブ一家は黄色のオンボロ車に乗り、決戦の地カリフォルニアを目指すことに。人生の勝ち組になることだけに没頭する父親、ニーチェに倣って信念で沈黙を貫く兄、ゲイで自殺未遂の叔父、ヘロイン吸引が原因で老人ホームを追い出された不良ジジイ、そしてバラバラ家族をまとめようと奮闘する母親。そんな落ちこぼれ家族の、奇妙でハートフルな旅が始まった……!

また40童貞のスティーブカレルかっ!!?
しかもゲイでイケメン年下BOYにふられて自殺未遂!(笑)


というわけで低予算映画であり名脇役ばかりを集めてつくられたのに今年のアカデミー作品賞に受賞した「リトル・ミス・サンシャイン」を見ました。
上のあらすじを見てもらえばお分かりのように、みんながみんな駄目駄目で、あさってのほうを見て生活しています。それなのに必然的にカンチガイオリーブのミスコンに行かねばならなくなったのですが、ポンコツバスが壊れて家族全員で押していくうちに、なんだか意固地とかヤケクソまじりの家族間の結束が生まれてくる。
そのミスコンだって、あのジョンベネちゃんの時に繰り返しワイドショーで放送された、あれでしょ?子供に化粧やセクシー衣装を着せてプレイメイトばりにやるやつ。それに出っ腹で眼鏡っこのオリーブなの!
どこをみても苦笑いで、家族にとっては顔から火が出るほど恥ずかしいことばかりな駄目なことばかりなんだけど、そんなエピソードを目を細めてみている自分がいる。この匙加減がなんといってもこの映画の魅力なんだと思う。生理的嫌悪もしないし、アメリカンビューティーほどの絶望もない。

まー本当なんていっても全員が自分の駄目キャラを嬉しそうに演じているのがいい。まったくアメリカっていうのは、世界を救うヒーローになるか、家族愛で大団円みたいなのが好きなんだなぁっとは苦々しく思うけれど、ラストのオリーブの苦々しさが、一周まわってまた後味を悪くさせないものになるのです。「こんなんでも僕たち家族なんです!」てな感じで。

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