ちょっと気になる刑務所ライフ!
2007年12月3日 読書
性別・身長等によって細かく決められたカロリー表、お正月の特別メニュー、職員食堂等、今まで知られなかった刑務所の「食」情報が満載! 分刻みのスケジュールに秘められた健康を取り戻す生活スタイルを活用してみませんか?
ふらりと手に取って読み始めたものの刑務所ライフの絶賛ばかりで、あわよくば私も刑務所に入ろうかなという気分になる前半だった。
この本は、主に食生活の観点から彼らの生活を書いているのですが、不必要な栄養素を完全に削除した健康的な食生活で、入所直後7割近くいた生活習慣病は出所後半分ほどになりダイエットもされ、心身ともに健康になれるそうなのだ。その他、正月には豪華なお節もつき、作業は御休み、テレビをみながらゆっくり過ごせるらしい。病気になったとしても勿論医療費も全て無料なので、本当老人になったら刑務所のほうがシャバよりも幸せで人間的な生活が出来るよなぁ・・・・・。
本の合間に入ってる刑務所生活漫画も太って坊主でメソメソしている主人公が刑務所に入り、やがて刑務所での厳しく規律正しい生活によりイケメン青年になる雑誌の巻末についている通販商品の広告漫画みたいだ。さぁ！みんなで犯罪を犯しましょうとでもいわんばかりじゃないですか！
作者の名誉のためにいっておくと、やはり刑務所はそれだけでは言い表せない厳しさが勿論あるようで、味噌汁の具一つにしても殺傷沙汰がおきるほどストレスに満ち溢れているらしいので中の生活がいいとは決していわない。と。
以前も別の本のレビューで同じようなことをいったけれど、規律正しい生活にすることは心身のためにいいだろうけれど、例えば今度また犯罪への誘惑を絶つためのカリキュラムってのは実際にどんだけ行われているのか本当に疑問だ。たとえば性犯罪者や薬物依存など、出所後その誘惑との折り合いの付け方は、刑務所暮らしでは身につくとは思えないし、むしろ禁欲後に爆発しないのか？？
そして子供を持つ方々たちへ、この元刑務官である作者が伝えることは「良書をたくさん読む子たちは犯罪を犯すことが少ない」そうなのです。だからネット社会になったとしてもこれから子供たちにはたくさんの良書を大人が与えるべきなのですと。
私には子供がいないけれど、もしこれを読んだ貴方に子供がいたとしたらたくさんの良書を与えて欲しい、そう思います。
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