Jazzanova CD Rapster 2006/03/21 ¥2,310

Soil&Pimp Sessionを見初めてロンドンに連れていったアシッドジャズブーム仕掛人、イギリス人DJ、Gilles Peterson とベルリンのクロスオーバー旗手、JazzanovaがBBCの企画でジャズの王道アルバムを作ったこの一枚。

Jazzanovaって曲によってすごく難しい。
素人にはキャッチーじゃないので、聞きながら馴染んでいく曲もあれば最後まで首を捻ることもある。
簡単にゆっちゃうと日本のクラブジャズのクロスオーバーというのは、ジャズのメロディのキャッチーなところを切り張りしてもっと美しいメロディと現代風アレンジを加えたものが多い。
Jazzanovaはそういう手法とは少し違って、ジャズの雰囲気のみを丸ごと現代風アレンジを加えるので曲にきっちり起承転結をつけたものを好む(私を含めた)日本人の感覚では遠いのだ。

しかし今回はGilles Peterson 旧音源をJazzanovaが新音源をセレクトしたコンピ。
吉澤はじめのSLEEP WALKERのKJM EDITによる「INTO THE SUN」、往年のUFO名曲「LOUD MINORITY」も収録。
Soil&Pimp Sessions「Waltz For Goddess」や須永さんの曲もあったりなんかして、あーもう名盤でつ!
英国民よ、日本のクラブジャズをこのアルバムで広く知ってくれ。

★試聴はコチラ
http://www.cisco-records.co.jp/cgi/title/house/detail_158742.php

追記:
これ日本版と英国版があるのかな?
本家英国レベールのサイトと
http://www.rapsterrecords.com/kingsofjazz/
タワレコなどで曲数が違う〜。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=943179&;;;GOODS_SORT_CD=101

ご購入の際はご注意を!

幸福ロケット

2006年4月11日 読書
ISBN:4591089703 単行本 山本 幸久 ポプラ社 2005/11 ¥1,260
クラスで八番目にカワイイ「あたし」(山田香な子、小五♀)と深夜ラジオ好きでマユゲの太いコーモリ(小森裕樹、小五♂)の可笑しくて切ない初恋未満の物語。


心が洗われるようなキュートでピュアな小学生の恋物語。
いや、恋が恋ということに気がついてさえいないんだ。この子達は。

私は学生当時、この本の舞台、京成線で通学していたので、下町で朱色の電車に乗る彼等がほんのり浮かぶ。
彼等は作中で乗らない区間だったけれど、京成線は千葉と東京の境目あたりから橋をいくつか渡る。
その橋の下に広がる土手はのどかな風景が広がっており、部活や少年野球、犬の散歩をしている人々が眼下に広がる。
学校の帰り道、つり革に掴まりながらみた景色が、この本とシンクロした。

小学校の頃の恋愛がリアリティがあって微笑ましい。
大人になると防波堤を歩いているかのような人間関係が恋愛サイドに落ちてしまうなんて、あっという間のことで当人同士はチェスのような高尚な駆け引きゲームを繰り広げるけれど、他人を意図的に巻き込むなんて相当変わった人だけだ。自分はまだまだ子供だったつもりが、子供時代の恋愛忘れてた忘れてた。
子供の頃の恋愛ってすごく他力本願だった。
自分以外を巻き込んで、根回しして、そんでもってほんの少しだけ相手のことを知れて近くにいれたら幸せだった。
目的は純粋なくせに、方法がどす黒くて回りくどいところが子供の恋愛の特徴(笑
「私○○ちゃんが好きだから、みんな好きにならないで!」という牽制や、
「○○君と私がお話できるように、セッティングして!」という他人任せ。
自分の力よりもおまじないを信じて夜中鏡と櫛取り出して不気味なこと繰り広げたりさぁ・・・・。(ほら貴方もやったっしょ?)

可愛らしい恋愛の話だけでなく、ほんの少しのきっかけで子供の知的好奇心をくすぐり、それにのめりこんでいく様がすごく素敵だ。本好きな子を追いかけるように本を読み始めるコーモリ。イヤイヤ連れていかれたプラネタリウムにはまって天文部を結成する日下君。あぁ、子供って少し肩を押すだけで、こんなに大きなものに飛び込んでいく頭の柔らかさがあるんだなぁと感動。
子供たちにたくさんの選択肢を与えてあげられる人になれたらなといつも思う。
今は悪いことしか教えてあげらんない腹黒い大人なんです。(笑

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