ISBN:4062127636 単行本 恩田 陸 講談社 2005/04/23 ¥1,470

イギリスとアイルランドにはとても行きたい。だが、飛行機には乗りたくない。
いよいよ迫ってきた搭乗時間に、廊下を歩いていった私はそこで完全に立ち止まってしまった。そこには、大きな窓があった。そして、その外には、大量のあの乗り物が蠢いていたのである。ひえー、あんなにいっぱいあの乗り物がっ。信じられないっ。オーマイガッ。


食べて飲んで、飲んで食べてという週末の姫生活。
えーと・・・DJブースのあるダイニングカフェでFPM聞きながらのベトナムフレンチ!もうすんごい気に入ってしまったよ!
イチヂクのパイ包みアイス添え。もーたまりません。涎涎。
ベッドに横になっていても口まで食べ物が運ばれる幸せ。

最早餌付けだねっ!

今週からしばらく節制しますね。ハイ。

恩田さんの旅行記といったら読まずにいれるわけがない。
自分の旅行と合わせてピラピラとページをめくる。
旅行部分より旅行に到るまでのほうが面白いじゃないか!?

実のところを言うと私も飛行機があまり好きではなく、食わず嫌いだった。
いい加減大人になった頃に初めて乗ったのだけれど、足も手もつっぱったままの1時間半で
なんだか自分が手足の力を抜くと飛行機が落ちるような気がしたのよ〜。
この一人機長状態でのフライトは本当辛くって、出来ることなら綺麗でいい匂いのする(妄想)スチュワーデスさんに手を握ってて欲しいくらいだった。

なんの気なしに言い放ったロンドン旅行で恩田さん同様12時間のフライトを余儀なくされて、
私は部屋をくまなく掃除して、昔書いた恥ずかしい文章やら日記やらを捨てた。
遺書まで書こうとか本気で思ったけれど、そこまでするとなんだか本当に死んでもいいとどこかで諦めてしまうので辞めた。

なんだか辛いときってあれやこれや思いつくまま想像して派生させて、次考えて、でも根本ではやっぱり「ヒコウキコワイ」と念仏のようにつぶやいている。
いやぁ・・・恩田さんってものすごく博学なんだなぁ。今まで馬鹿にしていたわけではないけれど、土台が最早全然違う。
話があちこちに飛び散らかっているんだけど、その恐怖の様子より彼女の引き出しの多さと深さに感服しました。

うん。イライジャ・ウッド(フロド)の目って本当、浅田飴みたいだなぁ・・・
ISBN:4087202755 新書 岡留 安則 集英社 2005/01 ¥735

オカドメ・スキャンダリズムのこれでウチドメ。
’79年に始まった「噂の眞相」のスキャンダリズムは、’04年の休刊をもって終わった。25年にわたってその陣頭指揮をとった名物編集長・岡留安則による満身創痍の内実を語った時代の風雲録である。


新書なんて手にとるの珍しい、装丁大好きだし。
作家が元々好みだとか、内容がものすごい面白そうだとか よほどのことがないかぎり装丁の綺麗じゃないものは手に取らないからなぁ。
これは岡留 安則.が雑誌を立ち上げてそして休止するまでの闘争記。

元々あの雑誌は、どこのソースをもってきているかわからない胡散臭い話ばかりでネットでの噂話などと変らないものだと思っていた。ふーん。色々あったのか。

んーー・・・・なんというかね。私に元々ありき「皇室ポルノ事件」やらなにやらの知識がないのに、文中には説明が不足していて「私たちはこうやってこの危機を乗り越えたのだ!すごいだろ!」の連続ばかりなので疲れた。
新書などはこういうものなのかもしれないけどさ、どこからも引用とかデータのない俺目線ばかりで書かれているから、いまひとつその話にも信用性が少ない。というか猜疑心が強いのだ。私は。

飲み屋で親父のすごいんだかすごくないんだか判らない武勇伝をひたすら聞かされた読後感。ムムム。
ISBN:B000AFGG62 − メディアファクトリー 2005/08/06 ¥450

今回エッセイコミックの別冊つきですごいお得感たっぷり。

だって小栗さんに、kmpに内田春菊に こないだ買ったかわかみじゅんこさん、あとグレゴリ青山さん。たかぎなおこさん。
あーもうこれ宝物にするよ!すごい豪華メンバー。
しかしあれだな。内田春菊のエッセイ漫画はもうファザーファッカーを何度も読んだ私にはどうも背後の真っ黒でドロドロしたものが見え隠れしてしまって、ほのぼの楽しめないよ。ファザーファッカーのエピソードを端々に匂わせるような漫画だったし。
彼女の魅力はそのドロドロっぷりを隠さずひけらかすところだと思うし。

あと今回面白かったのが「彼のファッション」の話。
意外とみんな無頓着なんだねー。男性は。
いやぁー、関係ないとか五月蠅いとかいわれようが私、ぶっちゃけお洒落な人好きです。というか御洒落じゃない人駄目なんです。ブランドばりばりだったり、雑誌に載っちゃうくらいの御洒落じゃなくてもいいのですがね。(むしろやりすぎは退いちゃう)

だってさー。これだけ情報が溢れてる昨今。それでもトンチキなファッションしてる人ってゴーイングマイウェイだと思うんですよ。
己が人と違ってる洋服着てることなんて、すぐわかるだろうしね。
判ってて確信犯は既にその時点で我が道を走ってるんだし。
それでもなりふり構っていない服を気づかずに着てるってことは絶対鈍感なんだって!
そんなちっぽけなことさえ判らない男子は絶対に隣に鎮座してる複雑な女子心なんて判らないつうの!

あ、勿論これは極論だし、お洒落な人が女子の心を全員捕らえてるかっていったら違うと思うんだけれどね。
それなりの努力もせずに タナボタばっか狙って何もしない人は男女とも嫌いなわけです。すいません。

読みたい本リストは気が向きましたら・・・

世界音痴

2005年8月3日 読書
ISBN:4093873739 単行本 穂村 弘 小学館 2002/03 ¥1,365

気鋭の歌人が送る、爆笑そして落涙の告白的エッセイ。 『世界音痴』は、都市を疾走するニューウェイヴ歌人、穂村弘の初めてのエッセイ集です。高度成長期に幼年時代を過ごし、バブルのまっただ中で青春を消費し、気がついたら39歳、独身、総務課長代理の<私>。


ほむほむのイメージはホワッとした世界の人。
しかしこの本を読んで、この人実際はもしかしたらものすごく神経質で近寄りがたいんじゃないだろうか?と勘ぐってみる。

短歌は決められた字数の中でいかに自分の思いを入れこみ、表現するかが勝負だから「言葉」の選び方が命である。
ほむほむの言葉はすごくキュンとくる。
うん。そうなのよ。そういう言葉なのよ。と。
彼の紡ぎだす言葉は短歌じゃなくて普通のエッセイでもどこか輝いていて、「あぁ、こういうものの言い方ってすごく好き」といつも感心するのだ。

彼の学生の頃の思い出話でオレンジジュースを一人で飲んでいるとき、それほど親しくない友人が
「それ飲み終わるまでここにいるよ。一人で飲むの嫌だろ?」といわれたそう。
彼は別に寂しく思っていたわけでないのだけれど、なんだか不意な優しさでびっくりして涙を流してしまったそう。

ほむほむの本のせいではないけれど、最近誰かが話す言葉がたまに引っ掛かる。
特別私への想いを伝える言葉じゃないのに「あ、この言葉愛しい!!」と思いハグしてしまいたくなる。
「ジュース飲む?」とか「これちょっとムズムズするね」だとか下らなく他愛もない言葉。
例えばそのときの表情だったり、言い方だったりたまらない愛しさを感じるのですよ。
言葉には言霊が宿るというけれど、私を打ち抜く言霊はなんだかピッチャーからすれば見当違いから投げられたボールが多いらしい。(笑

薔薇のために

2005年8月2日 読書
これ私のバイブル。季節の折に全巻読み直す。
ストーリーを掻い摘んで説明しちゃうと、近親相姦や同性愛、血の繋がりのない兄弟だったりと昼ドラのようなどろどろ具合なんだけれど全然そんな暗いところは微塵もなくストイックで美しい。
何故か台湾でドラマ化されていたみたいです。ユリがねー似てるのよ。(笑

ストーリーよりもっと好きなのは台詞のあちこちがものすごーく深く納得できて
たかが漫画なんだろうけど私の人生の指針ともなるべく考え方がぎゅうぎゅうの詰まった一冊なの。

浮気をして奥さんに言うかどうか迷っている友人に桃がいうこと。
「正直者の皮をかぶってれば許されると思ったら大間違いだ!本当に申し訳ないと思ってるなら一生隠しとおせ!」
本当そう。
正直に話すことが相手への礼儀だと思ったら大間違い。自分が救われたいから話したいだけなんだよね。そんなの。

例がアレだったけど、本当この本の台詞にはたくさんの迷いを吹っ切る言葉が詰まってるの。
続きはヒミツで。

愛人31号

2005年8月1日 読書
ISBN:4088652657 コミック 井上 きみどり 集英社 2005/02/18 ¥420

山田ヨネ…31歳。スリーサイズが藤原紀香と同じナイスバディーなのに、不倫体質ゆえに未だ独身。彼女に春はいつ来るのか…!? パッと見ゴージャス女の恋愛繁盛(ビンボー!?)記。


以前紹介した「子供なんて大キライ」の井上きみどりの漫画。
彼女は多分ここ十年くらい子育てエッセイ系しか書いていなかったと思うので、私にとっても彼女のフィクション作品とは初めての出会い。
大分「子供なんて〜」でタッチが定まってしまったので同じ路線(自虐系ギャグ)でしか落ち着かない気がする。
勿論勿論!すごく漫画として面白いんだけどね。同世代の話であるし。
思わずハハハと笑うけど おいおい私もダメンズで似たようなもんじゃないか?
危ない危ない。危うく自分を棚にあげるところだった。

わたし・・・この漫画で笑っちゃいかんですよ??(涙

でもさ。身長171センチ 藤原紀香と同じ体型。超美人のヨネ。
いいじゃんかー。そんなナイスバディなら悲しい恋しか出来なくてもさ。
この漫画は彼女がそれはそれは不幸な恋愛をするんだけれど、そんなことに凹んだり後悔したりせず、次々と新しい恋愛をしていくところが清清しい。カラっとして悲壮感のないところが笑って読めるとこだね。

あ、私はお手当てくれる方がいるならば すぐさま愛人になりますよっ!!
月額10万くらいからでどうでしょう・・・・(愛人の相場ってどんくらいなんだっ!?)

重力ピエロ

2005年7月27日 読書
ISBN:4104596019 単行本 伊坂 幸太郎 新潮社 2003/04 ¥1,575

半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。


台風が過ぎ去り、空は抜けるような青。
日差しが強すぎて、視界に入るものすべてのエッヂがはっきり浮かびあがる。
こんな陽気と湿気では日陰さえ涼しさを与えてはくれず、深く深呼吸しても胸が苦しい。
・・・・耐え切れず、ビルの庭にある砂利を引いた小川に頭から飛び込みたい気分に。

浅すぎて刺さります・・・。

久しぶりに分厚い読み応えのある本を数冊。
うーん・・・・なんてこの登場人物たちは魅力的なんだ。
泉水と春。「あら、英語にすると二人ともspringなのね?」
何故だか判らないけれど、このセンスでもう虜。

母がレイプされて出来た子というのに、禁欲的な春。
セックスを罪悪と感じ、人の欲望を悪しきものと感じる。
ストイックで女性に冷たくて、頭脳明晰。
私じゃなくても恋焦がれてしまうよね。こんな彼が愛するのはどこの誰なんだろう?と思うもの。

登場人物が皆素敵なんだよねぇ。
私は回想でのみ出てくる母が好きだった。
病弱でたおやかな人を想像していたら、明るくて度胸があってそれでいて母であり女なのだ。
競馬に子供二人を連れていく話がすごくいい。

この話は事件に絡ませた理想の親子のお話なんだね。
父も母も兄弟二人も全員が魅力的でウィットにとんだ話ができる人。

「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」

ほんとそう。でも人はそれをすることが、とてもとても難しいの。

逃亡くそたわけ

2005年7月21日 読書
ISBN:4120036146 単行本 絲山秋子 中央公論新社 2005/02/26 ¥1,365

21歳の夏は一度しか来ない。あたしは逃げ出すことにした。
軽い気持ちの自殺未遂がばれて、入院させられた病院から。
逃げるのに思いつきで顔見知りを誘った。24歳の茶髪で気弱な会社員。
すぐに「帰ろう」と主張する彼を脅してすかして車を出させた。東へ。そして南へ。
__おんぼろ車で九州の田舎町を駆け抜けるふたりの前にひろがった暑い夏の物語。


毎朝流れる隣の小学校からの爆音校内放送が聞こえなかった。
あれ?と思っていたら今日から夏休みっだったんだね。
およそ一ヶ月半。
今貰ったら気が遠くなりそうなほどの休み、私は何をしていたんだろう。

今回、直木賞の候補になるギリギリで借りることができました。
多分、あと3日でアウトだった。セーフ!

ハラハラドキドキの逃亡ロードムービー、じゃなかった小説だと思ったら、思ったより本人たちに悲壮感のない旅行と間違うくらいのゆっくりした逃亡劇。
えーこの後大変なことになるんじゃない?と読んでるコチラがすごくドキドキするんだけど、それは語られない。
ひたすら淡々と二人が見て感じて食べたものが描かれていく。
愛になりそうでならない二人がいい。
いや、これはラブにならないから面白いんだ。
世の中のすべての主人公たちが愛に溺れるなんて陳腐だもん。

ダラッと毎日を過ごしてる私はどうも刺激の強い作品が好きなので、ゆったりとした作品ってのは少し苦手。
サラリと読むことができたけどね・・・

しかし、九州でこんなに訛りの強い女子って今でもいるんでしょうか?
あと名古屋の方「なごやん」送ってください。たーべーたーいー!
ISBN:4821108399 単行本 入江 舞 ぶんか社 2003/06 ¥1,575

アクセス1日に1万件以上! いまどき?のOLが「日常」を発信する日記サイト。その過去ログからの選りすぐりテキストに、書き下ろし・コラム等の新要素をプラス。ごく普通???のOLが織りなす心情の機微をご堪能あれ。


猫もしゃくしもブログブログで、最近は玉石混合ですね。
勿論私は「石」ですが。

私がネットを始めた99年頃。
HTMLで自分のサイトを作ることが出来なければ、日記も書くことができなかった。
それは簡単といわれてるツールがあったとしても結構な手間と暇、そして知識が必要だった。
その頃、私はその当時、女子のサイトデザインを見るのがすごく好きだった。
サイトのデザインはその人を表し、色合いなどからその人を推測したりする。
写真集を眺めるようにうっとりしながら幾つかのサイトを毎日見ていた。

そのうち、テキストサイトをいうものが台頭してき、フォントをいじったり自虐的でおかしい日記を書く方がすごく増えた。
その頃は会社の片隅でウインドウをちっさくして、笑いを堪えながらテキストサイトを読んでいたっけなぁ・・・

そのテキストサイトの中で女子で一番の人気POPOIの本。
なにをいまさら?っていわれると少し悲しいけれど、単にめぐり合わせが悪かっただけ。
ほとんどのものはWEB上でもう見たけれど、未だやはり入江舞を超える面白いブログは出会ったことがない。
あ、いや・・・本当はどこかに隠れているんだろうけど、もう裾野が広くなりすぎて、見つけられないのだ。

今POPOIは思い出したように更新する開店休業状態だけれど、彼女を超える自虐女子ブロガーをいつも探しております。
それまでは真鍋かをりちゃんに楽しませてもらおうかなと。

★POPOI
http://www.ne.jp/asahi/popoi/popoi/

リカ

2005年7月19日 読書
ISBN:4344001508 単行本 五十嵐 貴久 幻冬舎 2002/01 ¥1,575

本間隆雄は妻子を愛する、42歳のごく平凡なサラリーマン。軽い気持ちで始めたインタネットの出会いサイトである日リカと名乗る女性と知り合う。メールでのやり取りから、徐々に常軌をいっしていくリカの言動に脅えた本間はリカとの連絡を断ったが…・。エスカレートし続けるリカの狂気、もう、彼女から逃れることはできないのか?


顔の見えない相手と、話をするようになってから何年たつかしら?
いつでもどこでもPCを起動すれば、世界中の誰かが私の話を聞いてくれる。
こんな都合のよいインターネットというシステムに未だ私は中毒中。

インターネットは刃物である。
使いようによっては、こんな便利なツールはないし、こんなに狂気なシステムにかわることはない。
必要以上に恐れるべからず、必要以上に用心を。
今現在ネットで起きている事件のほとんどが顔の見えない相手を信頼しすぎなんじゃないだろうか?
いくら理性を強くもったところで、互いに目を見てなければ相手が人間であることを体で感じ取れない。
だから相手を傷つけてしまう言葉も簡単に出るし、都合のよい下心を押し付けてきたりする。

望月さんの「座敷女」に非常に似たプロットなんだけれど、この怖さ!!
自分自身が一通り見てきたことなのでネットでの出会い云々に関しての主人公のぬるさ!
人に固執する狂気って一番怖い。
その相手が追いかけているのは、「自分の作り上げた偶像の相手」だからね。
ましてやネットで文章だけのやりとりであると互いの温度差が一緒なことはまずないから。

ちょっと本気でネット出会いを探してるとか抜かしちゃったりしている、バカ男子はまずこれを読んで頭を冷やしたほうがいいと思うよ。
人と繋がることが簡単になったからとはいえ、人の心に到達するための近道にはならないのですよ??男性諸君!
ISBN:4396763506 コミック かわかみ じゅんこ 祥伝社 2004/12/08 ¥840

この「ゆるさ」と無表情なキャラがたまらなくいい。
しかし帯に小栗さんの名前を使うのはどうかなと思うのです。

パリの基本的な知識や華々しい知識でなく、日常の隅に転がる日本とのギャップを淡々と。
間が独特で笑うんだよね。
パリでは夏に乾燥するので、放火は夏の風物詩とか。
普通パリというとラブと芸術の町。
この本の中のパリはそうじゃなくグッとパリが近くなる本です。

私が数年前パリに旅行したとき、あの町がすごく気に入ったんだよね。
現代と歴史の微妙に交じり合った風景。
もうパリジェンヌの可愛らしさに驚いてさ。
鈴の音のような声とモデル体型。うはーもう劣等感がマックスになったよ。
彼女らに比べれば自分なんて槍もってる原始人さ!イエローモンキー納得。うん。
でもこの町に住みたいなぁと思った。

どこから手をつけていいかわからなかった私はとりあえずNHKのフランス語講座を始めた。
喉の奥でえづくような音、テレビみてるだけでは出せなかったのであっという間に放置したけれどさ。

またいつかパリに行きたいなぁ。
ISBN:4789725820 単行本 おおた うに ソニー・マガジンズ 2005/07 ¥1,365

お!
ブルームブックスのサイトで連載している おおたうにの「シネマガールスタイル」が発売されてた。
色々な映画にみる女優のファッションイラスト。
ブルークラッシュとかあったかなぁ・・・・。
しかし結構彼女は最近締切に追い立てられてるらしくて、サイトに発表されたものは少々絵が乱れ気味だったのだ。
本になって書き直されてるのかなぁ・・・(もはや富樫氏じゃないか)

近所の本屋にはなかったよ〜。
どうにも私はネットショッピングが苦手で、もし許されるならば本を手に取って匂いを嗅いでから買いたいのだ。

ムムム。買っちゃったら積読本の山を放置しちゃうから、まだ買っちゃいかんかな・・・
買ったらいつも3日は眺めちゃうしなぁ・・・・
ISBN:B000A0G338 − メディアファクトリー 2005/07/06 ¥450

舞姫の六花ちゃんにイライラするというか、もう歯痒さを通り越して怒りさえ覚える!
しっかりしてよっ!もう!しゃんとしろ!
人前に出る緊張ってのは誰にでもある。
私だって人前に出ることばかりやっていたのに緊張ばかりしたし。
もう物語を遮る台詞を舞台で発するときの緊張感なんて、きっともう二度と経験できないと思う。

まー漫画にここまで熱くなってに仕方ないのですが・・・
早く立派になって、プレッシャーに負けない六花ちゃんがみたい〜。
って、私は途中すっぽり抜けてるんですが空美ちゃんってどうなったんですか??
貧乏で男の子みたいだけど、ものすごい才能の持ち主の子。

今回ダヴィンチの私的見ものはジュンリーこと毛皮族の江本さんのインタビュー。
うわー。ついこないだまで小劇場だったというのに、メリメリとマスコミに露出。
彼女の過激な演出と脚本が大好きなんだけれど、きっと大箱でやるようになると制限されてしまうんだろうなぁ・・・

今月読みたい本は数日中に更新予定・・・・
ISBN:4820394088 単行本(ソフトカバー) 丹羽 靭負 日本テレビ 1994/06 ¥866

チョコ駄目。
動物性たんぱく質駄目。
ルイボスティーを頻繁に飲むこと。

あとはこのお医者さんの開発した薬を塗って、過ごす。
アトピー治療って本当に難しい。
皮膚科は対処療法しかせず、根本的に治そうなんて気はない。
この作者の丹波先生は国内で唯一といわれてるアトピーの権威。
ミイラのように包帯を巻かれた患者が10日ほどの入院で綺麗な肌になって退院する。
もっと同じように根本治療をしようとする皮膚科があちこちにいたらいいのに・・・・

ほとんどの医者は、「貴方のここがいけない。あそこがいけない」と魔女狩りのように日常生活のあれこれを片っ端から疑っていくのだ。
勿論こうすることによって原因を究明するのだろうけれど、
これが、本当に精神的に辛い。
貴方ががビューラーを使ったからっ!貴方が髪を伸ばしてるから!

へこたれたよ・・・本当に。
よくなったり悪くなったりを繰りかえしているものの、今は痒みで眠れないってことはなくなってきた。
会社では常にルイボスティーをガブガブ飲んで、今年の夏はむくみとも縁がない。
あとは顔の痣みたいなものが消えればいんだけどねぇ・・・・
ISBN:4334781004 文庫 横森 理香 光文社 2001/06 ¥620

「シンプルで力強く、美味しくて、お肌の調子も体調もよくなり、お金もかからない。この本では、みなさんにその方法を伝授いたします」。さまざまなダイエットにトライし、失敗を重ねてきた著者だからこそ伝えられる、心も体もスッキリと健康で美しい状態を手に入れる方法。カラーレシピ満載で誰でも実践できます。


名前は地味なれど、これは究極のグルメ本。
マクロビオティックは勿論体にいいけれど、決して安くないし簡単でもない。
すべての食材から添加物を抜いたものを選び、徹底的に有機野菜に拘るこのダイエット法。

む・・無理・・・
普通の一人暮らしOLが毎回有機野菜をお取り寄せして暮らしていくことできませんからっ!
確かにこれが体にいいことは100も承知。
でも出汁も自然素材から。何もかも化学調味料を排除して無菌室の中で生きることって本当にいいことなのかしら??
そこまで徹底排除してしまうと、何かしらのきっかけで再び触れたとき過剰に体が反応してしまいそうじゃない?
何もかも手をかけてやることが逆に私はストレスになってしまいそうだよ。
自炊してるってだけで許して。本当。

これを見て加速したのはドライいちぢく食。
やはり横森さんもスイートの代わりにと甘いものが欲しいとき齧っているらしい。
こうやって完全に切り替えるんじゃなくても出来るとこから初めていけばいいのかな・・・?

エステマニア

2005年7月6日 読書
ISBN:4877280723 単行本 横森 理香 幻冬舎 1995/09 ¥1,427

綺麗になることは、快楽なのだ―。小学校時代から十年以上も容姿コンプレックスに悩む典子は美しい自分を夢見て、人知れずあらゆるエステ、ダイエットを試みる。だがその都度、失敗を繰り返すばかり。それは、男性に愛されるための闘いなのだ。わかっていながら、深みにはまっていくエステの魔力と、せつない女心を描く体験的長編小説


この間のキレイ道場が面白くて面白くて仕方なかったので、こっちもあわせて読了。
うん。上半期で一番かもね。面白さは。

いやぁ・・・・もうなんというか。せつない・・・・
食い扶持をもたない主人公が男の為に必死にエステ狂いをする。
だって綺麗をキープしなければ、あの人は私を見捨ててしまうだろうから。
愛してほしいが為の狂おしいほどの行動。

この本のテーマ「女性は何故綺麗になりたいのか?」
----横森さんの結論はこう。「男性に可愛がってもらいイチャイチャしたいから」
誰だってそうでしょ?と。

私も胸に手をあてて考える。
「何故痩せたい?綺麗になりたい?」
「服をかっこよく着たいから。雑誌やテレビのモデルのようにかっこよくなりたいから。」
「では何故かっこよく着たい?」
「自己顕示欲が大半だ。自分を愛したいし自分に自信が欲しいから。」
「綺麗になるのは男性に可愛がって欲しいから?」

・・・・そりゃー欲しいよ!!
好きな男性には自分のことを曝け出して何もかも見て欲しい反面。好きすぎるあまり何もかも隠したい。毛穴の一つさえもね。
綺麗の単位はわからないけれど、一ミリだって一グラムだって前より今、今より明日が綺麗になりたい。
そんなことで、ちょっとでも気をひければそれで構わないよ。なりふり構わずにさ。

男性の気をひくには勿論容姿だけじゃなく、それに伴う中身も必要。
そんなのわかってる・・・わかってるけれどさ。
(自分も含めた)女性は結局どこへ向かって暴走していくのかしら?と思う。
どんな君でも愛してあげるという人がいればそれで安心するのだろうか?
猜疑心の強い私なら「きっとこのひとはこう言うけれど、内心 私のこの部分が気に入らないに違いない!」という念に囚われるな。

結局主人公を含め、何かしら自分で「もういいや・・・」と決着をつけることしかこの暴走は止められないんだろうと思う。
私自身、多分一番の暴走中だから、何をどうしたらいいかなんかわからないや・・・
ISBN:4872339363 単行本(ソフトカバー) よしなが ふみ 太田出版 2005/04/16 ¥924

美味しい料理に群がるちょっとヘンテコな愛すべき面々の食欲全開ライフを描いた、よしながふみ待望の初グルメ・ショートショート。合言葉は「こんなに食べてすいません…!」です。「エロティクスF」連載当初から「夜中に読むと空腹が刺激されて危険…」と話題を読んだ人気シリーズ全13話に加え、描きおろし2話収録、よしながふみオススメの東京うまい店ガイド&MAPつきの豪華版。この本片手に紹介されたお店をたずねるもよし、読んでも見てもワクワクする1冊です。ぜひお楽しみください。


うあぁぁぁぁ〜。
なんでこの人の絵と表現はおいしそうなんだ!!
ソースや素材感を表す言葉がパじゃねーよっ!
涎でたよ!涎っ!

いやぁ知らなかった、こんな漫画。
そりゃかなりのえぐい漫画での連載だもの。さすがの私もそこまでチェックできない。

美味しんぼなどは、されど漫画で所詮絵に描いた餅。絶対に自分の口に入らない。
その諦め具合があまり食欲を誘わないのだけれど、この漫画は実際にあるレストランなどのガイド本である。
ちょっと。ほんのちょーーっと手を伸ばせば手に入る店なのよ。
毎日毎日通る銀座のお店だってあるし、全部都内の店だし。カカオの強いチョコレートの店。いきてええ。
友達全員集めて「この本の店、はじから攻めるよ!!あんたたち!!」とバイクにまたがって掛け声かけたいよ!

何気なく食エッセイの影に隠されていた、Yながさんの女らしさが好き。
普段女子の不細工さはあんなものですよ。ほんと。
毛布をかぶって包まって「35になったら結婚できる。35になったら結婚できる。」と念仏のように繰り返す。
食べ物と人間関係やラブのバランスの絶妙な味わいの漫画エッセイ。
男女問わず食べることの大好きな方には大お勧め!!

そして文中一番行きたかった高級フレンチ北島亭のスポンサー募集。
ISBN:4408534668 単行本 垣根 涼介 実業之日本社 2004/12 ¥1,680

その瞬間、世界はすべて鮮やかになる。虚無と絶望が交差する日常から、人はいかに自己を解放できるか―狂気。吐息。切なさ。心の「フレーム」に喘ぎつづける男と女が疾走する新感覚アナーキークライム・フィクション。


久しぶりの小説って気がするなぁ。しかし一気読み。
やはり垣根さんの本ってのはグイグイ読者を引き込まる力がものすごい。

しかしやはりいつものことながら、男性は魅力たっぷりなんだけど如何せん女性がさぁ・・・薄汚いというかなんというかゴニョゴニョ。
ハードボイルド小説は男性に魅力があればいいのかもなんだけれど、もちょっと女子の登場人物にも共感してみたいなぁなんて思うのですよ。いつも垣根さんの本に出てくる女性は簡単に激しく乱れたセックスをしちゃうんだ。しかも陵辱とかそういう系統の男に痛ぶられる奴ね。

今回の主人公恭一は本当血が通っているのか?と疑いたくなるくらい冷静で悪い男なのだ。
しかも性質が悪いのが普通の社会での処世術をもっている悪い男。
いかに私が悪い男好きとはいえ、ここまで悪い男には怖くて近づけない。
近づけない・・・・うん。駄目だよ・・・こんなさぁー・・・・・

・・・読み進めていくうちになんだか何か大事に直面するたびに温度が下がるこの男。
顔色かえずに事件を裁いていくこの人・・・

あ・・・好きかも。(笑

私自身何かに直面したときに最初すごくオタオタしてしまって何も手につかなくなる。
だけど誰かに頼るのが嫌なので、どこかで自分を飲み込んで冷静になって現実を処理する。
仕事なんて多ければ多いほど、精度と処理速度速まるタイプです。私。追い詰められると本領発揮するタイプ。
しかしこれが災いして結構人に何かあると頼られることが多い。
男子にも女子にもね。
でも、本当は本心では私だって辛いときや悲しいときは自分でバリバリやんないで誰かに「ゴメンもう一人じゃ無理だから手伝って」って言いたいの。プライドが邪魔して絶対いえないんだけどさ。

だからこうやって無言でものすごい状況に冷静に対応して、サラリとこなしていく男性に憧れて仕方ないんだよね・・・

キレイ道場

2005年6月30日 読書
ISBN:4054015662 単行本 横森 理香 学習研究社 2001/12 ¥1,365

エステ、コスメ、ヒーリング、ダンス…。「キレイ」を目指す修行の果てにたどりついたのは? 美のバガボンドの「キレイ」に賭けた遍歴をつづる体験エッセイ。月刊『FYTTE』連載「キレイのそこぢから」を単行本化。


キレイになりたいっ!という欲望はつきないものの、モチベーションのアップダウンってすごくある。
もう躍起になって毎日美白やら、パックやら頭のてっぺんからつま先まで磨き倒す日もあれば、
飲んでドロドロになって帰り化粧もろくすぽ落とさないで眠る。そんな日もある。
結局プラスマイナスゼロだってのに、バタバタとあがくんだよね。

最近私のモチベーションはマックスに達しており、アトピーが酷いのもあわせてもう美しい肌が恋しくて恋しくてたまらない。
朝起きたときアトピーが悪化してないと本当にホッとする。
ポツポツとエステなんかに通い始めたりしてね。まぁ悪あがきとわかっていても癒し&美への欲求は果てしないのです。

色々な方のエステ体験本を読んだけれど、なんとまぁこの人はお金かけていることだなぁ・・・
何百万もエステにお金をつぎ込んでみる夢。いいですなぁ。
普通のOLである私には、こんな風に海外にいってエステ三昧だなんて真似はできないのだけれどね。

で、なんでそんなに女性は綺麗になりたいの?と突き詰めすぎるとこういう精神論になってくる。
これが彼女の本「エステマニア」という小説に続くのですね。
実はこちらもあわせて読了。後日レビューします。

1ポンドの悲しみ

2005年6月29日 読書
ISBN:4087746895 単行本 石田 衣良 集英社 2004/03/06 ¥1,575

他人のしあわせのためにだけ働くウエディング・プランナーの由紀。本を読む男を好きになる千晶…。02年刊「スローグッドバイ」に続く恋愛短篇の第2集。『小説すばる』掲載を単行本化。


こんにちわ。「誘い受け」のキリカです。
相手の出方を計算しつつ誘惑するタイプです。
何のことだか判らない方は下記のURLへどうぞ。
もうさー。みんなに結果をお知らせしたら男女揃って「あぁーわかるわかる!あってるねぇ・・・」とかいってます。
なんだよっ!みんな!何を知ってるんだ!?一戦交えてからいえよっ!
http://u-maker.com/24583.html

もうこの本に腰グネグネです。
普段私は恋愛小説がどうにも苦手。
なんだろう・・・自分の許容範囲が少ないので他人様の恋愛に興味がないのかな?
しかし石田衣良のだけは別。
巻末にもあるように、普通でいい。普通がいい。
そう、よくも悪くも普通の等身大の恋愛なのだ。これから私が明日落ちてしまうような恋。
ドラマちっくに何もかも捨てて飛び出したり、人が死んだりしない。
そこら辺にある「私たちのドラマ」
この匙加減がたまらなくグネグネしてしまった。

前作同じような恋愛短編集「スローグッドバイ」よりも少し年齢層の上な30代の恋愛本。
30代の恋愛なんて子供の頃は興味なかったよ。
だってもういい加減大人なんだから恋に落ちることなんかないだろうし、みっともないと思っていた。
きっと30代の恋愛は肉体関係と修羅場のドロドロの恋愛以外がありえないんじゃないかと。(ドラマの見すぎ)
でも自分がさしかかってわかること。
みんな守らなければならないことが山ほど増えているから、ストイックで純粋なのだ。
恋愛と学校のことだけ考えていれば毎日が過ぎていった学生のときとは訳が違う。

明日の仕事のことを考えて、家族のことを考えるのだ。
誰かとベッドに入って服を脱ぐときも頭の片隅で来週の仕事の〆を忘れてはいけないし、生活を守らなければならない。
何かと折り合いをつけながら自制する恋愛の美しいことったら無いね。本当に。

だからなりふり構って恋愛しているわけではないこの短編のなかの、どこにでも落ちてる恋愛が素敵にみえて仕方ない。

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