ISBN:4947702508 単行本 宮田 珠己 旅行人 2003/06 ¥1,365

アムステルダムから近所の散歩、原子炉訪問から三宅島一周まで、著者がそこらじゅうを訪れて考察した、脱力感あふれる、ふふふのエッセイ集。『旅行人』連載を加筆訂正したものに他誌掲載エッセイ、書下ろし等を加えて刊行。


何が52%?と思っていたら、この本は「旅」に限定したエッセイではなく、エッセイ全部における「旅エッセイ」の割合が52%ってことでした。この割り切れない中途半端な数が私の好奇心を誘ったのですが・・・

少し前に書いた「晴れた日には巨大仏を」の宮田珠己さんの語り口がとてもよかったので読んでみました。
うーん。いいねぇ。原田宗典に、やぎの目の林雄二さんを足したような感じともいいましょうか?
普通人が通り過ぎる「そこか!?」というところに目を光らせて調べ倒す。
そう、本来のオタクってこんなもんですよねぇ・・・最大の褒め言葉です。

新たな趣味を!といきなりカヌーを購入してしまったり、シュノーケリングを始めたり、
なんというかこの人の行動力は石橋を叩いても渡らない私から見るとすっごい!

一番興味を引いたのは初めてしったのですが与那国の海底遺跡。
知らなかったですよーーー。歴史上では日本には文明などなかった1万年ほど前にこんな遺跡があったなんて!
学説でも賛否両論で自然に出来たものだとか、トンデモ本などではムー大陸の跡などと色々な議論がされているようですが、ネットで検索してみたところこれが自然の形なわけない!明らかに人の手が加わってる「石の神殿」のようなのだ。

うわー、いつかいってみたいなぁ・・・海底遺跡。
光るキノコと同じくらい興味深い。
日本にこんな歴史ロマンを感じるところがあったんだねぇ・・・

「与那国海底遺跡」
http://www.wonder-okinawa.jp/024/
ISBN:4163234802 単行本 吉田 修一 文藝春秋 2004/11/20 ¥1,200

私たち、狼ごっこをしてみない? お互いに一個ずつ嘘をつくのよ…理想的なカップルが、不思議な緊張感に陥ってしまうとき。


最近、表紙と少し似たバーニーズのお財布を貰って使い始めたので何となく気になった本。

実はこの本を読んで少し時間がたってます。
ものの数十分で読み終わる本です。

読み終わった瞬間、あっけなさで肩透かし。
でも、終わったあとジワジワと心に染みてくる本。
ひとつの恋が終わったときとよく似ている気がする。

今から思うと、あぁ・・・うん・・・よかったねぇ・・・と頬杖ついて話す本。
あるようでないかもしれないね。

私が好きだったのは昔付き合ってたゲイと再会するお話。
不細工だけどいじらしい彼らがとても愛しかった。

NR(ノーリターン)

2005年3月31日 読書
ISBN:4048735721 単行本 川島 誠 角川書店 2004/12 ¥1,470

過去を取り戻すことは
誰にもできない――。
    (な-んてね)
俺、高橋進。らしい。なんでも、日本でも指折の素質を持ったランナー、で、あらゆる科学の天才。だったみたい。でもね、俺、記憶がないの。ぜんぜん。
交通事故で両親と自分の記憶を同時になくしちゃったみたいなのよね。
あー複雑。もう、いいか、こんなこと。
……なんていってもみんな、ほっといてくれないのよねえ。


最近にして珍しく大型書店でジャケット惚れ。
漫画の匂いのするジャケットだったし。

帯も最高だったので携帯にメモる。
「これが好きならこれも好きそうだよ!!」とツレが喜んでもってきた本は舞城の「熊の場所」
うんうん。これも好きなんだけど、もう読んじゃったんだよね、ごめんね・・・

突拍子もないことが あれよあれよというまにどんどん増えてきて、
なんだかそのスピード感が楽しいけれど、もうちょっと謎を解明してくれてもよかったかなぁと。
ボールをあっちこっちに投げてしまったような。

例えば中学の頃、眠れない夜だとか仲間同士のその場の盛り上がりで突拍子もない妄想を繰り広げ
一つのストーリーを作り上げたよね?
登場してくる事柄や人物に何の理由も目的もなく、ゴロがよかったり、ただ面白かったり。
この話はそういうストーリーに限りなく近い。

・・・・飲んで盛り上がったときの話を普段冷静に見ちゃったような感覚なのだよ・・・

エンジェル

2005年3月25日 読書
ISBN:4087474763 文庫 石田 衣良 集英社 2002/08 ¥560

夏の夜、自分自身の埋葬を目撃した掛井純一は、何者かに殺され「幽霊」として蘇った。失われた記憶と自らの死の謎を追って、欲望と計算にまみれた現世の人間を探偵していく。縁を切った資産家の父、父代わりの弁護士、映画界の巨匠、ヤクザ風の男たち、そして一目で魅せられた女優の卵…。死後の恋を守り、すべての謎が解けた夜明け、死者の「生命」を賭けた究極の選択が、純一に迫る!記憶喪失の幽霊が「自分自身の殺人事件」の謎に挑むファンタジック・ミステリ。


死んだ人の活躍するお話というのは魅力的なので楽しみにしていたんだけど・・・
なんだろう??この無感情っぷり。
正直あまりどうこうって感想を持たなかったのだ。

彼の作品の中であまり評判のよくない作品だとは知ってはいたのですが、
この目で一度確かめたかったのです。

私は金持ちに嫉妬してるのかなぁ・・・・?
親にあまり愛されなかったまでも、家族からの手切れ金を転がして事業を成功させてっていく主人公に
んーどこぞのITゴロじゃ?と眉を顰めた。だって確かに可哀想な境遇なんだけれど、快くは思わないもの。ぶっちゃけ。
多分こういう結末なんだろうなぁと 私の浅はかな推理の通りストーリーも進んじゃったしねぇ・・

話はまったく代わりますが、色々な雑誌に不定期で顔を出す漫画「死と彼女とぼく」という作品があります。
ホラー漫画というのは基本的にグチャグチャの幽霊や死体、殺人シーンを出して刺激恐怖を欲しがってる子供のニーズに答えるもの。
しかしね、この漫画はまったく違う。
扱っているものは死者(幽霊)なのですが、死者が生きてる人間と同じように欲望や愛情を抱え苦悩していること。
今までの幽霊=化け物。もう何の理由もなく生きてる人間を襲ったり呪ったりするものしか読んだことなかった私は泣きましたよ。

だって小さな子供の霊さえ、終わりのない世界で後悔して、泣きながら、毎晩謝ったり、してるのよ。
泣くよ。本当もう。大泣き。
見たことないけれど、きっと死者と死者の世界はこんなんだろうなぁと妙に納得してしまう漫画なんです。

あ、だから何が言いたいかというと秀逸な死者を描く、この漫画に比べたら物足りなすぎた。
死者を扱った作品で私はまだこの漫画を超える作品に出会ったことがない。探しているんだけどね。

僕たちの戦争

2005年3月24日 読書
ISBN:4575235016 単行本 荻原 浩 双葉社 2004/08 ¥1,995

根拠なしポジティブのフリーターと、バリバリの特攻隊員が、時空を超えて入れ替わり…!? コミックノベルの第一人者が放つ、愛と青春のタイムスリップ・ウォー。2003~04年『小説推理』連載に加筆訂正し単行本化。


お。これで読書レビュー100冊目ですね。
本当は昔のものを読み返したり、雑誌なり、これ以外にも読んでるのですが、とにかくレビュー100冊目。
100冊目にもう興奮するほど面白い作品に出会った!

先日、感想を書いたのだけど、考えがまとまらないの。
これとあれと あれと これと!みたいに片っ端から書いて読み直してみたら陳腐で陳腐でアップする勇気なくしました。

タイムトラベルものが大好きな私が久々に出会えてよかったと思えるこの一冊。
今年はこれ以上の本に正直出会える気がしないなぁ・・・
タイムトラベルと同時に「転校生」のような体の入れ替わり。
いかにも現代らしいチャラチャラした若者が敗色色濃い昭和19年の軍隊で味わう辛さ。
戦中教育を受けてきた優等少年兵が味わう色彩の洪水、現代の怠惰な日本で味わう辛さ。
どちらも切なくて悲しい。
そして絶対に相容れないと思われた、その時代で生き抜こうとする人の精神力。
笑い。涙。いろいろな感情が溢れるのだよ・・・

今井雅之の「WINDS OF GOD」もそうだったけれど、戦後もう半世紀を超え、
その恐ろしさ、そして悲しさを忘れては決していけないと思った。

ラストシーンは昔、読んだことのある戯曲「還魂記」のようだった。
薄気味悪かった装丁も読み終わってから見ると、悲しく思える・・・

監督不行届

2005年3月22日 読書
ISBN:4396763530 コミック 安野 モヨコ 祥伝社 2005/02/08 ¥840

人気漫画家・安野モヨコ(働きマン!)と夫・庵野秀明のデイープな日常が赤裸々につづられた爆笑異色作。著者初のエッセイコミックでもあり、夫=カントクくん(「新世紀エヴァンゲリオン」「キューティーハニー」等の監督)のオタクぶりが初めて明かされた作品でもあります。アニメ界と漫画界のビッグカップルが、こんなにもおかしく愛おしいオタク生活を送っているなんて!世界中に生息するオタク君はもちろん、オタ嫁(オタク夫を持つ妻)も共感すること間違いなしの衝撃作。巻末には、よりコアに楽しむために‥オタク垂涎!?


備忘録に乗せましたがダッシュで買いに!

あーもう何回読んだ?
きっと10回以上は軽く超えてる。
友人に「暗記するつもりなの?」といわれるほど読み返す。

元々別で知っていたアンノさんとアンノさんが結婚すると聞いたときそりゃ驚いた。
モヨコは本中でも書いているように、非ヲタな人間が好きで漫画家である自分に抵抗してわざわざギャルちぃ恰好してると思っていたから。
美人画報の最終で鎧がはがれて本当自分が自分らしくいられたのは監督のおかげなんだね。
人目ばかりを気にして自分を抑えていることは、これだけ他人の印象をも変えてしまうことなんだなぁ。
きっとそれでも懲りない私はまだまだ人目ばかりを気にして生きていってしまうと思うんだけど。

庵野監督は私の中では飄々としてマイペースで他人に興味のない人。
そんな彼に「知って!僕のことをもっと知って!」なんていわせるなんて、いいラブ関係だなぁ。
彼のことをすっかり見直したんだけど巻末に「オタクの内包的特徴とはなんたらかんたら・・・・」などと書かれるとちょっと萎え。彼のモヨコに対する気持ちはわかったけれど、堅いよ!堅すぎ!

あぁ。彼らが結婚式で出席者に配った合作同人誌読みたいなぁ・・・・


【追記】
今月のフィーヤンでこの漫画の続きのようなインタビューが収録されてました。サブタイトルがねーエヴァの駄洒落で面白いのなんのって。

サイトで完全収録されてましたので未読な方は是非

http://www.shodensha.co.jp/fc/special/fc_Interview_04otayome.html

きょうのごはん

2005年3月18日 読書
ISBN:4840112045 単行本 大田垣 晴子 メディアファクトリー 2005/01 ¥1,260

読書ペース落ちてます・・・
読んでいないというわけじゃなくて、元々ある本を引っ張り出して読んでます。
忘れてしまった内容の本をもう一度読むことは何とも面白くて。
先が知りたいドキドキ感はないものの、安心感があるのです。

これは図書館でずーっと待っていたのですが、レシピも乗っているらしいので購入。
本当は中身をちょっと見て購入しようか決めようと思ったのに、本屋のレイアウト変更により探せなくなり、店員総出で探してもらった為、後に引けなくなったというのも理由です。(涙

大田垣さんはぶっきらぼうそうに見えて結構手の込んだ料理を作っているなぁというのが私の印象。
そして私同様、酒のツマミみたいなオカズが大好き。
私は大概自炊なので周囲に比べるとマメだと踏んでいたのに、全然手抜きだね。私。
手がかからないものばかり料理しているもの。ガンガンいれて煮込んだり、炒めたり。

こうやって誰かが喜んで食べてくれるとやる気も起きるってもんだろうか?
いいなぁ。おうちご飯。
みんなを招いて、ご飯を振舞ったり、お弁当持って出かけたり。
そろそろ花見の季節なので、この本で料理の神様が降りてきたのでお花見弁当でも作ろう!

アキハバラ@DEEP

2005年3月17日 読書
ISBN:4163235302 単行本 石田 衣良 文藝春秋 2004/11/25 ¥1,700

ぷはー面白かった!
どのキャラクターも魅力的で、一人一芸を持った者たちの大活躍という話は大好きなのだ。
池袋からアキハバラに舞台を変えて繰り広げられるこのドラマ。
ダン・エイクロイドの「スニーカーズ」っぽいね!

実際の秋葉原系から見た、意見を聞きたいなぁと思う。
かなりコンピューターなどについて詳細に書かれていたが、どこまでがリアルで可能なことでどこまでが小説なのか知りたいよ・・・

こういう魅力的な主人公が並ぶドラマを見たもの同士いつも交わされる言葉は「どの人が好み!?」
当然ながら、今回も女子友達と語りました。
お友達は不潔恐怖症のボックス。私は天才ハッカーのイズム君ラブ。
えー。だって9歳にてハッカーデビューですよ?素敵!
あのアキラって子は萌えるんですか?
どうもアキバ系の「萌え」とは違う気がして、アキラの魅力は「健全な男性目線の魅力」のヒロインに見えますがね。

面白い本を読んでしまうと映像化を期待してしまうエセ読書家の私。
これはきっとならないよねぇ・・ビジュアルが魅力的じゃないものね。
でもさ、でもさ。ソ○トバンクを意識したような敵対買収会社デジキャピの中で手を貸してくれたプログラマー遠阪。
ロンゲに眼鏡、ロッククライマーのような風貌。
粟根まことですよ!これ。
あぁー彼にこの役やって欲しいなぁ・・・映像化決まったわけじゃないですが・・・

★舞台役者:粟根さんの写真はコチラ
http://www.stage-d.com/branches/mr/images/awane.JPG

アキハバラ・・・
私は意外と好きな町です。
技術屋さんの時は大分お世話になったし、近所で働いてたし。
今ほど「萌える」ものばかりの町ではなかったですが。
なんというかオモチャ箱をひっくり返したような街で、ドンキホーテにいる感覚と近いんですよ。
きっとね、想像してるより登場人物たちはキモくて近づきがたいんだろうなぁと思う。
想像では素敵で勇敢なチームに仕上がってるけど・・
ISBN:4575291048 単行本(ソフトカバー) ハッピーバンコク取材班 双葉社 2000/05 ¥1,575

タイの知識はサイバラの鳥頭で仕入れたものが多いので物騒でいい加減でな国ということばかり。
いい知識なんて何もありゃしないです。

この本で目からウロコ。
雑貨やマッサージなどもベトナムのように安く楽しめるし、ご飯もおいしい。
へぇ・・・こんだけ楽しめるのですか。バンコク。
うっかり友達にねだってタイ料理食べにいっちゃいましたよ!

ハッピーシリーズを何冊か読んで気に入った「のなかあき子」さんというライターの方。
かわいいイラストと文章が面白いんです。
彼女ピンでの作品も見たいくらいなので検索したら、個人サイトをお持ちでした。

★「練馬怪楽園」
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Forest/8128/index.html

ファンシーな旅の話だけだと思いきや、珍祭りやダッチワイフの会社などの取材。
私の好奇心をギンギンに煽り立てる文章でありました。
なかなか更新されてないのが寂しいのですが、彼女の本をチマチマ探していこうと思ってます。

グ印亜細亜商会

2005年3月15日 読書
ISBN:4947702494 単行本 グレゴリ青山 旅行人 2003/05 ¥1,575

夢の客船に乗って行ってみたいのは、探偵小説の似合う街。懐かしい上海の歌声やインド映画音楽。奇才グレゴリ青山が描くアジアのとある街のとある時。イラスト満載の旅の本。



マニアックだなぁ。
マニアックな私がいうから本当マニアック。

グレゴリ青山の好きなのは戦後の古きよき日本の図。
家族が同じちゃぶ台を囲んで貧乏だけど笑顔がある家庭。
美空ひばりや山口淑子。そのあたりの歌謡や文化を追いかけている。
これで納得。
だから彼女はアジアが好きなんだねぇ。
発展途上のアジアの街並みは日本の戦後とよく似てるっていうしね。

しかし私にはわからんです・・・
美空ひばりの子供時代の歌のよさとか・・・さすがにわからん・・・
なつかしの番組などでたまに聞くだけで、それ以上の知識はない。

好きで好きでたまらないことを勢いあまってどんどん書き連ねていったような本です。これは。
読者おいてけぼりですよ・・・

でも好奇心として戦前。明治大正などに巷で流行った曲ってどんなのか知りたいなぁ・・・
映像がないからだけれど、戦前からの日本の歌謡などの情報ってめっきり少なくてネットでも検索しきれない。
もしネット上で聞けるサイトなぞご存知の方は上のHOMEについてますメールフォームで宜しくお願いします。
ISBN:4344007212 単行本 石田 ゆり子 幻冬舎 2004/12 ¥1,050

疲れた・・・本当疲れた。
体調が悪いのですが、検査結果には出てこない。
要は疲れやらストレスが元凶。
仕事が原因なのはわかりきってるのです。
友人は「誰かに看病してもらえば治るんじゃない?」とニヤニヤしていたけれど多分本当にそう。

この本は去年同タイトルの本の番外編。
石田ゆり子本人が編集長となり作り上げた(そうな)。
発売されたことは知っていたんだけれど、ずっと本屋で迷ってた。
思い切ってエイヤッと購入。

石田ゆり子の本はノラ・ジョーンズの音楽のようなんだよ。
多分に、私たちが思うより彼女はずっと努力して、雄雄しくて
一生懸命なんだろうけど、すごく涼しげで軽やかにみえる。

この本は前回よりもっと写真をふんだんに使って彼女のとっておきレシピや、美容法をふんだんに盛り込まれてる。

私も頑張らねばなぁと思いながら癒される。
買ってよかった・・・かもな・・・・
目次から仕掛けられた大胆な罠、全編にわたる絶妙な伏線、そして最後に明かされる真相…。80’sのほろ苦くてくすぐったい恋愛ドラマはそこですべてがくつがえり、2度目にはまったく違った物語が見えてくる…。


「このミステリーがすごい!」の12位・・・微妙か・・・。
読んでいくうちに、ふーん素敵な恋愛小説じゃない?
と思ったら大どんでん返し。

ショートカットで少し天然。細くて華奢なヒロインは勝手にモデルのハナちゃんを当てはめてみたり。
眼鏡かけた主人公、鈴木のたっくんたっくん言わないで下さい。
もうヒーローにドランクドラゴンを想像してかなわないよ・・・

友人はこの本を怖い怖いといったけれど、私にはちぃとも怖いと感じなかった。
ネタバレなのでぼやかしますが、よく似た折り紙を少し重ねて2枚机に置いた話だということ。
この物語を怖いと思うか、それともありふれてると思うかで人生経験がわかると、あるサイトに書いてあった。
それを物差しにするならば、私の人生経験は豊富だということだね。ハハハ・・・orz

去年みたオドレイ・トトゥの「愛してる愛してない」のほうが怖かったよ。
この物語はありふれてる。
私自身がいつもノリシロの多い女だし。
彼女ほど計算高くは生きられないけれど、女性の笑顔は怖いもんなんだなぁと。

物語は80年代。
どうも80年代はワンレンボディコン濃い眉毛にバブルの前兆。
今からすると魅力的な時代じゃないんだよなぁ。人が少しづつどこか浮かれてた時代だし。
作者の青春時代に当てはまるのだろうけど、私はこの物語が現代のほうがよかったなぁと。
素敵な台詞や言い回しもジェネレーションギャップを感じてしまって、作者の意図せぬところで思わず笑っちゃうんだもの。

とはいっても最近読んだ本の中ではかなりの高評価。
買ってもう一度読んでもいいなぁ・・・
のだめ特集・・・
やっぱ見なきゃ駄目ですか?気になるんですけどね。

びっくりしたのが、あの小学館から出てる雑誌「小学6年生」
春のファッション・メイク特集かなんかがあるのは知っていたけれど
連載陣が西原理恵子、安野モヨコ、村上龍。
特集:三木谷社長へインタビューって・・・(唖然

か、買ってもいいですか?

★今月の読みたい本★

正しい保健体育/みうらじゅん
平成よっぱらい研究所完全版/二ノ宮知子
ブスの瞳に恋してる/鈴木おさむ
グランド・フィナーレ/阿部和重
桜小僧/ヒキタクニオ
しゃぼん/吉川トリコ
「噂の真相」25年戦記/岡留安則
BGM/岡田智彦
むかしのはなし/三浦しをん
三味線ざんまい/群ようこ
パリパリ伝説/かわかみじゅんこ
アソコって、どうなってるの?
ラブシーンの掟/石川三千花


あぁーなんか。小説を避けてる気が・・・・
ロンドンの思い出は「鬼軍曹」から始まります・・・
格安ツアーで数年前にロンドンに行った私は、現地コーディネーターの「鬼軍曹」にロンドンを案内してもらうことになった。
田中真紀子と土居たか子を足して倍にしたような、推定50代女性現地コーディネーターはとにかく怖いっ!
日々の疲れを取りに旅に来たというのに旧日本軍の軍事訓練に来てしまったような気分にさせるガイドでした。

旗立ててその後にゾロゾロついてあるく日本人がみっともないと、自らの折りたたみ傘をニョキっと群衆の上に伸ばし
「ここっ!早くみんな集まって!」と目を吊り上げて叫ぶ叫ぶ。
トロトロ歩いていると怒鳴り飛ばされる。説明してる場所を見てなくても怒られる。
初日数時間でツアー客から、このガイドは「鬼軍曹」と呼ばれることになった。

ロンドンの緑は日本の緑と違って色が濃い。
丁度今の時期だったので、枯れた日本の芝生を比較し、なおさら感じた。うおぉ。グリーンが違う!と。
鬼軍曹によると気候の影響でこういう緑色になるということだった。
だけど、説明はされて頭で理解できたものの体では理解できないじゃない?
気候のどのあたりが影響してこういう色になったのか?本当不思議だったし。
そこで私はポツリと小声でつぶやいてしまった。
「うわぁ・・・なんでこんなに芝生が青いんだろうねぇ・・・・」
鬼軍曹の目がキラリと光り、折りたたみ傘をビシッとさされ
「そこの貴方っ!さっき説明したでしょ?!ちゃんと聞いてたの?!」
とツアー者全員の前に引き出されて怒鳴られながら怒られる私。ぐっすん・・・

ロンドンに来たら一度は「フィッシュ&チップス」でしょ?
売店でごそごそ買おうとする私。
そこでまた鬼軍曹が血相抱えてすっ飛んでくる。
「この後、すぐ昼食なので 余計なもの食べないでっ!」
間食も禁止っすか・・・修学旅行より厳しいよ・・・・

と絵葉書のロンドンの場所ばかりしか知らない私には地元に密着した過ごし方の出来るこのガイドブックがウラヤマシー。
アフタヌーンティーの素敵なカフェ。
スコーンのおいしいレシピに格安でオーケストラを楽しむ方法。(あぁ・・・レシピはコピーしておけばよかった)

そうだよ。こういう過ごし方したかったんだよ。
日本では出来ない文化を体験したかったんだ。
欧米諸国が擁護する文化と日本のように敷居が高いものではない音楽や舞台を楽しみたかったんだよね・・

こないだの上海チームと比べて全部中身は白黒だし、イラストも正直好みではなかったけれど中身の充実ぶりは
さすがハッピーシリーズ♪
ISBN:4396763530 コミック 安野 モヨコ 祥伝社 2005/02/08 ¥840

わわわ。面白そう。
特別版1800円とどう違うのかな?
誰か知ってる人いたら教えてください。

単なるノロケ漫画だったら燃やして天に返すぞ!?
ダイエットのモチベーションをあげようかと思ったんだけどね・・・!!
とんでもないもの発覚。

これに乗っているダンベル体操をやってみようと試みたのだけれど、あれ・・・?これ昔やったことあるなぁ・・・?
もひとつの体操・・・これも見たことある・・・
これも・・・これも・・・あれ?これも・・・・
紹介されてる体操10個すべて知っている。

文章を読んでみると、これも読んだことがある。
栄養のことやら、体力がない人のための玄米ニギニギ体操まで。

実は、数年前にダンベルダイエットの本を買ったのですが、それと写真と挿絵、レイアウトなどがすげかえてあるだけで全部同じ中身の本。

なんじゃこらっ!?と思ってネットで検索してみると、この作者は同じ文の使いまわしで凡そ50冊くらいの本を出しているようだ。
しかもその中身にはいい加減なものが多く、医学的根拠なども不明で、しかもダイエットの効果もそれほど期待できるものでもないらしいのだ。(勿論ダンベルは健康にはよいことは確かだけど)

呆れた・・・・
ダイエットの名の下、金になるならば本でさえこういう方法でバンバン売って行くんだねぇ・・・
作者が悪いのか出版社が悪いのか・・・。
週末にちょっと有給を足したくらいの短い時間を使って行く小旅行に、「用事のない短い旅はしたことがない」という旅行漫画界の奇才・グレゴリ青山が初挑戦。本書はその体験をつづった漫画エッセイである。



イースターを経験したこともないのに、卵に絵を描くことが大好きで。
思い立つとグレゴリ青山風の顔をズラッと卵に書いて、母をいつも怒らせておりました。

拾い読みばかりで、ガツッとまとめて読んだことがなかったので、まとめて読んでみました。
なんとなく画風から、大雑把なんだろうなぁと先入観があったんですよねぇ。

まとめて読んでみると非常に女性らしい緻密な旅行記。
しかも嫌な女性らしさを前面に出してない面白い本でした。
おいしいもの、楽しい場所。に加えて、その国の歴史などにも触れている。
その記述が詳細でとても勉強になったよ。

私は友人といつもつるんで海外にいたので、こういう海外での素敵な出会いはない。
でも彼女のこのマメさ、だとか礼儀正しさから人を惹きつけるのかもしれないねぇ。
私じゃ無理かぁ・・・・
確実に他人の嘘を見抜くリーダーを筆頭に、正確な体内時計の持ち主、演説の達人、天才スリという面々で組織されたギャング団が活躍する長編サスペンス。


初伊坂なので、期待しすぎました・・・
あ、でも面白いには面白い。

しかし少し前にレビューした垣根さんのギャングスターとセットで読んでしまって、そのハードボイルドでクールな登場人物に比べたら、なんとなく物足りなく、魅力がもひとつだなぁと感じてしまったんだよね。
こちらのほうが人間味には溢れてると思いますが・・・・
あ、発明家の田中君いいね。好き。クルルっぽいし。

うん。まぁ、急ぎ足で読んじゃったのもいけないかなぁ。
装丁がかなり好きなので買って、魅力を知るべきかな??
賢司は入社二年目の“リーマン”。仕事は順調、彼女もいるのに、なんだか冴えない毎日。そんな時、高校の同級生・凌一がインディーズブランドを旗揚げした。気の合う仲間と作りたいものを作るそんないい加減なことでいいのかよ!? そのくせ、足は彼らの仕事場に向かい、曖昧な会社生活をリセット、本格的に手伝うようになるのだが……。


うーーー。ゴメンナサイ。
悪い話ではないと思うし、雰囲気も御洒落で今時でとってもよいのだけどね・・・
心のどこにも残らないです。ハイ。
通勤時間一日でサラリと読めてしまうドライな小説。

私は、もうネットを始めて5年以上になる。
プライベートな時間のほとんどをネットに費やすことも少なくなかった。
毎日数時間カタカタとキーボードを打つ。
はて?私はPCを持っていなかった頃この数時間何していたんだろう?とある日思い出した。

それがミシンだった。
家庭科は得意だし好きだった。
劇団で衣装も作った。
自分の好きな服を好きなように作る。
土曜になると日暮里に布を買い込みに出かけ、ミシンを踏む。
毎日私はお針子さんだったのだ。
その頃作った、上からカポンとかぶるだけの夏用のワンピースは今でも愛用している。

この主人公達の服へかける情熱、わかりますよ。うん。わかる。
人間関係の微妙さとか、安定した仕事を持つ人間からみたアーティストだとか、またはその逆。
私は劇団を通して一周ぐるり見てきたもの。その関係性と非常によく似てたし。

この本は映画化されてるのね。(それさえも知らなかった)
映画はもうちょっと主人公や話を膨らまして一つの作品になってるし、なんとなく映画というよりアートな感じ。
あ、本もそうなのかもしれないなぁ・・・
じっくり何かを考えるというよりも、アートを見る感じで読む本。
ウルトラマンより大きな仏像が、日本各地に存在している! その唐突かつマヌケな景色を味わうための日本風景論。東南アジア旅行の達人として知られる著者による笑える紀行エッセイ。


17歳の頃、出家しようと思った。
それより前から社会の資料集を眺めることが大好きだったけれど、度を越えて好きになったのだ。
失恋のショックだったのか、はたまたいきなり信仰心に目覚めたのか判らないけど仏像ラブ!になったのだ。
図書館から仏像写真集を借り(返さず)毎日眺め、休みの日には鎌倉まで仏像を見に行く。
なんて嫌な女子高生だったんだ。私・・・・

今ならその時の気持ちがわかる。
私、みうらじゅんみたいな気持ちで仏像を眺めにいってたんだ・・・
仏像を「なんだかわからないけど面白いもの!」と認識して、ものすごいコアなマニアだったんだよなぁ・・
もう大分気持ちは薄れたにしろ、神社仏閣は大好きで、足は運ばないけどチャンスがあれば見ることが好き。
モデルのはなちゃんも同じように仏像が大好きなのをいいことに、たまにその頃のことをカミングアウトをしている。

この本の作者は本当真剣なバカだ。友達になりたい。
でっかい巨大仏を見る為だけに日本中をくまなく回った。
もうー興奮!仏像フェチ魂復活しそうになった。
だってさ。日本最大の牛久大仏なんて140Mだよ?奈良の大仏が17Mくらい?
何倍よ!!何倍!?きゃー。みたい!
ジェットコースターに巻かれてる巨大仏とかさ。

ロリ顔や額に宝石埋まってるやつ。中にミラーボールついてるやつ。
地元の有力者達が力を誇示する為に建立しまくった巨大仏たちを私も見たい!

一押しは小豆島大観音だねぇ・・・まぁびっくりって感じするし・・・
http://ishii.aez.jp/kankou/DSC011501.jpg(←まぁびっくり!な観音様)

あ、皆様一人で異様に大興奮してしまいましたが引かないでねっ♪

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